国民民主党・斎藤アレックス衆院議員は見た!自民党のパワーバランスの綻び?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2023年11月25日に公開された動画ではゲストに国民民主党衆院議員の斎藤アレックス氏をお招きし、アメリカの議員と日本の議員との意外な共通点や、最近の政治関連のトピックスについて、語っていただきました。

予算委員会での岸田首相、答弁で垣間見えた、自民党のパワーバランスの崩れとは?

【このトピックのポイント】
・岸田首相が関係する、あの時事ニュースについて
・アメリカの議員の行動パターン、意外と日本と似てる?!
・共産党「悪政4党連合」ってどう思う?

斎藤氏のプロフィールは以下の通りです。

スペインのマドリード生まれで、5歳になる直前に、父親のレストランが日本に進出することになったことがきっかけで日本に来た斎藤氏。今でも「スペイン語の勉強はしなければいけないな」と思うものの、大きな団地など、日本で育った記憶がほとんどだそうです。

経済再生やベンチャー振興をテーマに、前原事務所で勤務しながら、ベンチャー企業でも働いてきた斎藤氏。国際状況や家庭の事情もあり、小学校の卒業文集に「総理大臣になりたい」と書き、国際問題や経済問題に興味を持ち、朝、新聞にすべて目を通してから登校するような子どもだったと語ります。

今回は以下の質問からいくつかピックアップして斎藤氏に回答していただきました。

時事ネタにひとこと!

ゲストのかたにホットな時事ネタについてコメントをいただくコーナー。今回の話題は……。

まずは、岸田首相が、先日亡くなられた創価学会の池田大作名誉会長の弔問のため、本部関連施設を訪問したというニュース。

池田大作氏が亡くなられたことに関する政治への影響について、「どういう影響があるのかなあとすごく興味がある」と斎藤氏。

一方、岸田首相が創価学会の本部関連施設を訪問したことについては、

「総理大臣だからといって宗教施設に必ず行ってはならないとは私は思わない。どういう受け止め方をするかは有権者ひとりひとりの受け止め方によると思う」と、冷静なコメントをしました。

もうひとつは、自民党派閥の政治資金問題に関して、岸田首相が「政府の立場からコメントを控える」としたニュースです。

これは、自民党の派閥の政治団体5団体が、政治資金パーティの収入を過少記載したとする問題を巡り、特捜部が関係者から任意で事情聴取している問題です。斎藤氏が出席した衆院予算委員会でもこの件についてやり取りが行われたと紹介します。

予算委員会では、自民党の派閥は自民党とは別組織であるとし、党として統一的に調査をすることはしないし、閣僚が答弁することも難しいと答弁があったと斎藤氏は紹介しました。

この説明について斎藤氏は、「非常に良くない答弁だと思います」と断言します。どう考えても、常識的に5派閥が自民党の運営を支配しているのだから関係ない、という答弁には無理があり、「看過できない問題であり、しっかり説明していただきたい」と指摘します。

斎藤アレックス氏「形式的に別の団体だからって何の説明にもならないし、誰も納得しない。いま、十分支持率下がっちゃってますけど、国民のかたも納得しないと思います」

さらに、斎藤氏は衆議院の予算委員会の1日目で、印象に残ったエピソードを紹介します。

斎藤氏「宏池会の会長をしている岸田総理は頑張って説明しようとしていただけたんですね。一方、新藤大臣は違う派閥の事務総長を務めているのですが、岸田総理よりもまったく何も答えない」

斎藤氏「自民党内の派閥の力関係が微妙なんだなと思うというか、ほかの派閥に岸田さんが何か言えないということがあるんだろうなあと思いました」

MC鈴木邦和は「非常に興味深いポイントですね」と前のめり。こうしたデリケートな問題で答弁をどうするかは、事前に調整するはずなのに、それができていないのは、岸田首相のほかの派閥に対する配慮や、パワーバランスの弱い部分が出ているのではないかと推察します。

斎藤氏は「総理大臣は1回やったら終わりなわけで、いわばラストチャンス」と檄を飛ばします。政治人生の集大成であるべき総理大臣の経験で、やりたいことを消してしまい、党内派閥に配慮してふらふらしてしまっているように見える今の岸田首相を、「もったいない」と語り、「選挙に勝つことしか考えてないんじゃないかということを国民に見透かされた、ただの弱いリーダーに見えてしまっている」と指摘します。

ここが違う、アメリカの選挙

アメリカの下院議員のインターンを経験した斎藤氏。アメリカの政治家にも、実は日本の政治家と非常によく似た行動原理が見られると紹介しました。

斎藤氏「要は選挙に勝てなければ意味がない」

斎藤氏は、アメリカの議員も、地元の有権者がどう思っているかで行動原理が決まっていると指摘します。多額の資金が動いているかのように語られますが、お金が入ってくるのは、利益団体と同じ意見を持つ議員に支援として渡されるからであり、「お金でそれぞれの議員がコントロールできる感じではない。(お金を)渡すから意見を変えてくれ、というのはない」と解説します。

斎藤氏「アメリカでは現職でも党内の予備選挙を戦わなければいけないんで、党内で人気がなくなると本戦にすら出馬できなくなる」

また、アメリカの国会議員の行動は、日本の国会議員の「金帰火来」と呼ばれる行動パターンにも似ていると紹介。

斎藤氏「最後の委員会が終わったら必死に空港まで行って。新幹線と違って飛行機の便数がないんで、なんとかそれに乗って。地元に帰ったらボロボロの車を議員が自分で運転して、どんなに暑くてもネクタイを締めて(地元の)フェスティバルに出て(有権者に挨拶する)」

一方、アメリカと日本の議員の大きな違いで、斎藤氏が日本でも考えるべきことだと感じたのは、公設秘書の扱いについてです。

斎藤氏「一切、公設秘書を選挙活動に関わらせちゃいけない。ちょっとでもばれたら一気に首が飛びます」

アメリカの議員の地元事務所は、地元行政府の庁舎の中に設けられますが、ポスターなどは一切貼ってはいけない、公設秘書は選挙関係のサポートを一切してはならない、と徹底しているのだそうです。政治家が出席するイベントに帯同する時は、公設秘書からボランティアのスタッフに、完全にスイッチするのだそう。

斎藤氏「サンダル履いたみたいなスタッフに、急に代わるんです(笑)」

来年はアメリカ大統領選挙。斎藤氏がインターンに行った頃は、ちょうど前回トランプ氏が大統領に選出された時の予備選の頃だったそうです。斎藤氏は、当時は共和党界隈も騒然としていたと振り返り「あの転換期がもう一回来るとは予想外」と苦笑します。

最後に斎藤氏は、仮にトランプ氏がふたたび大統領に返り咲いた場合、「日本の総理大臣が、安倍元総理のようにトランプ氏と仲良くできるのかがポイント」とコメントしました。

「悪政4党連合」どう思う?

共産党が来年1月の党大会決議案で、国民民主、自民、公明、維新を「悪政4党」と位置づけたことで、玉木代表が名誉毀損と反発しています。

自民党、公明党という与党に、与党でない国民民主と維新も含め「悪政4党」と位置づけたことに首をかしげるMC鈴木。

斎藤氏は、意見が違うから違う党として存在しているのであり、「共産党と国民民主党は、安全保障などで大きく立場が違うことから、それぞれお互いのことを見たら悪い政策だと思うんでしょうけれども、あだ名的に名付けてレッテルを貼るのは我々はしません」と語ります。

斎藤氏は、共産党は、立憲民主党と国民民主党の分断を狙ってるんじゃないか、といった想像を披露しながらも「気にせずやっていきたいと思います」と落ち着いた対応を見せました。

動画本編はこちら!

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