店舗の滑り台から落ちて重傷 A&Wに3900万円の賠償命令 那覇地裁判決

(資料写真)那覇地裁

 2014年12月、浦添市のA&W牧港店の屋外遊具から男児=当時(7)=が転落し重傷を負ったのは遊具の安全性や社側の管理が原因だったとして、男児と両親が運営会社エイ・アンド・ダブリュ沖縄に約3億4400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が28日、那覇地裁であった。福渡裕貴裁判長は原告側の主張を一部認め、社側に計約3913万円の支払いを命じた。

 判決によると男児は当時設置されていた高さ約3.7メートルの滑り台から砂地に落下し、外傷性脳内血腫などの重傷を負って入院。重度の後遺障害が残った。

 福渡裁判長は、滑り台には転落につながる不備はなかったとしつつ、砂地は遊具安全基準が推奨する衝撃吸収力を確保できていなかったと指摘。転落すれば重大な結果を招く状態だったとし「利用者への配慮が不十分で、安全性を欠いている」と判示した。全損害額の15%を社側の責任と認定した。

 社側は判決を確認できていないとして、「現時点ではコメントは差し控えたい」と述べた。

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