なぜかハブがいなかった沖縄・粟国島 いつの間にか定着し2023年度は191匹捕獲 かまれた医療費補助など、村が対策条例

ハブのいなかった粟国島に設置されている看板=6日、粟国村東(宮本真理通信員撮影)

 【粟国】かつてハブがいなかった粟国島。2017年に島でハブが初確認されて以降に定着したと考えられることから、同村議会は5日、村ハブ対策条例を全会一致で可決した。村によると、本年度は5日時点で191匹を捕獲。条例では、かまれたときの医療費補助やハブの繁殖を防ぐための石垣などの補修材の支給を定めている。

 ハブ対策条例は那覇市や西原町、伊江村にもあり粟国村は14自治体目とみられる。同村の条例は全11条あり、被害と脅威を取り除こうと制定された。

 島には石垣が多くハブの生息場所にもなることからセメントや砂、石などですめないように補修するよう村が現物支給する。石垣の積み方の種類で計算式があり、職員が現場確認をして算出する。

 ハブにかまれた際は医療費の自己負担分の内、2万円を上限に村が支給する。

 村役場によると、島にかつてハブがいなかった理由や島内に入り込んだ経緯も一切不明という。髙良修一村長は「しっかりと対策をしていきたい」と話した。(南部報道部・又吉健次)

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