【MLB】松井裕樹がパドレスと契約合意 5年総額2800万ドル

写真:パドレスと契約した松井裕樹 ©︎GettyImages

日本時間24日、東北楽天からFAとなっていた松井裕樹がパドレスと契約合意に至ったと報じられた。ESPNのジェフ・パッサン記者が自身のX(旧Twitter)に投稿した。

パッサン記者によれば契約規模は5年契約で、総額2800万ドルと報じられている。また、3年目と4年目終了後にFAとなれるオプトアウト権のほか、5年目の契約を球団側に選択権があるよう転換できる故障に関する条項も含まれているようだ。

松井は現在28歳の左投手。NPBでは通算501試合に登板経験がある、経験豊富な投手だ。基本的にはリリーフを主戦場としてきたが、2014年と2018年、2020年には合計29回の先発登板もこなしており、ある程度長いイニングを投げることもできる。また、国際大会にも多く選出されており、MLBのボールを使用した経験があるというのも強みと言えよう。

そんな松井を獲得したパドレスだが、今季はかなり盛んな動きを見せている。今オフ、多くの主力投手がFAとなった上、財政面の課題から来季総年俸を圧縮せざるをえなくなったからだ。そのため、複数の投手との契約を見送ったほか、主力外野手のフアン・ソトとトレント・グリシャムをトレードで放出。それ以外にも年俸圧縮のために細かい動きを続けている。

現在、パドレスの2024年度推定総年俸はおよそ199万ドル(『Cot's Baseball Contract』より)。以前の報道では、パドレスの2024年度予算が200万ドルほどとみられていた。松井との契約によって、この基準を上回ることは確実。先発・救援は依然人手不足な上ソトとグリシャムのトレードで外野手を補充する必要があることを考えると、ここからまた年俸削減のためのトレードが画策される可能性はある。

このような状況下を考えると気になるのは、パドレス側が松井を単なる救援投手として見ているのかどうかだ。前述のとおり松井は(優秀とまでは言えないにしても)NPBで複数回先発登板をこなしている。また、松井の球威を考えれば、NPBで務めていたクローザーの地位を与えるには不安が残る。

シーズンに入り、チーム状況によっては松井が先発に回るという展開も考えられるかもしれない。

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