能登半島地震・輪島市河井地域の火災も深刻

 石川県能登地方、輪島の東北東30キロ付近の深さ16キロを震源とするマグニチュード7.6(暫定値)の地震が1日午後4時10分頃に発生。志賀町では震度7の激しい揺れを観測、その後も強い地震が繰り返されている。地震発生以降、2日午前9時までに震度5強を含む震度1以上の地震が147回に及んでいる。

気象庁は「過去の事例では大地震発生後に同程度の地震が発生した割合は1~2割あることから、揺れの強かった地域では地震発生から1週間程度、最大震度7程度の地震に注意してください」と呼びかけている。

 呼びかけでは「特に今後2~3日程度は規模の大きな地震が発生することが多くあります。この地域では3年以上地震活動が続いており、当面、継続すると考えられます。引き続き注意してください。今回の地震の揺れは従来より広範囲に広がっています」としている。

 岸田文雄総理は2日、自らを本部長とした「非常災害対策本部」を開き、自身が陣頭指揮を執り震災対応に当たるとした。岸田総理は「人的被害、建物倒壊、火災など大規模な被害が確認されている」として対応に全力であたるとした。4日に予定していた伊勢神宮参拝は延期する。

 今回の能登半島地震では2日朝現在で数十人の死傷者が出ているほか、「朝市通り」で知られる輪島市の河井地域では火災発生も地震で道路が寸断されたため消防車両が現場に行けず、10数時間にわたり家屋などが燃え続け被害を拡大させた。地元の北国新聞は2日12時03分の電子版で緊急消防援助隊の情報として「河井町の大規模火災では200棟が全焼したとみられる」と報じた。地震で道路がふさがれた場合の火災対応の在り方が今後の課題になる。(編集担当:森高龍二)

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