能登半島地震 被災地の日本酒やアクセサリー販売で支援 長崎の市民「少しでも力に」 

折り鶴をデザインしたストラップを紹介する管田さん(左)=長崎市、石丸文行堂

 少しでも力に-。能登半島地震の被災地支援の動きが長崎県内でも市民レベルで広がっている。
 長崎市出島町のどぶろく醸造所「でじま芳扇堂(ほうせんどう)」(日向勇人代表)は、石川県輪島市の蔵元「白藤酒造店」の5種類の日本酒を店内のバーで提供。同蔵元の酒蔵は地震で全壊。余震も続き、復旧の見通しが立っていないという。
 県内で同蔵元の酒を取り扱う店は珍しく、「優しい味わい」に魅了された。その味わいを守りたくて、地震発生翌日からでじま芳扇堂内に募金箱を設置。同店で提供する同蔵元の日本酒の売り上げの一部も義援金に回す。
 「現地に駆けつけ手助けしたい」。日向さんは交流サイト(SNS)で同蔵元に伝えた。返ってきたのは「うれしいけど、道も通れない。無理はしないで」。絶望的な状況でも他人への気遣いを忘れない姿勢が「酒の優しい味と重なった」。日向さんは支援に赴く日をじっと待つ。
 「微力でもやれることを」。西彼長与町のアクセサリー作家、管田多津子さん(43)は5日、長崎市浜町の石丸文行堂で手作りアクセサリーの販売会を開いた。刻々と伝わる被害にじっとして居られず、ストラップ50個を制作。小さな色紙で作った折り鶴を樹脂で固め、復興への祈りを込めた。
 6日も午前11時から午後6時まで開く。売り上げの一部を被災地に寄付する。購入希望者は電話(080.6380.2045)や管田さんのインスタグラムでも受け付けている。

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