災害に強い街づくり誓う 消防団員ら「出初め式」 長崎・島原市

開式を前に、能登半島地震の犠牲者に黙とうをささげる消防団員=島原文化会館

 長崎県島原市は城内1丁目の島原文化会館で出初め式を開き、消防団員や消防署員ら約900人が参加。市民の「自助」「共助」で災害に強いまちをつくり上げていくことを誓った。
 古川隆三郎市長は式辞で、能登半島地震被災地の住民が公的機関による支援「公助」が届くまで、互いに支え合っていることを紹介。「改めて子どもから高齢者まで顔が見え、声をかけ合える地域の絆が必要だと感じた。日本一の自主防災組織を目指し、地域の要の消防団と連携を図りたい」と述べた。
 白土湖では放水訓練があり、全24分団が一斉放水した。
 33年前に始まった雲仙・普賢岳噴火災害で大きな被害を受けた安中地区を管轄する第15分団の北尾司分団長(43)は「被災時は小学5年で、体育館や仮設住宅での避難生活は2年ほど続いた。災害はいつ起きるか分からない。訓練を通して有事に備えたい」と話した。

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