建築の神・聖徳太子を祭る神社で「太子祭」 建築作業の安全や商売繁盛を祈願 大田原神社

 聖徳太子を建築の神として祭っている大田原市の神社で、2024年の建築作業の安全を祈る新春恒例の「太子祭」が、1月10日に行われました。

 木遣り唄に合わせ、烏帽子と狩衣姿の大田原大工組合の大工たちが長さ4メートルの丸太を運んでいきます。

 大田原神社に伝わる「太子祭」は、江戸時代の中期から建築業者の仕事始めの儀式として行われています。約1400年前に中国から持ち帰った建築技法を広めたことから、大田原神社では聖徳太子を建築の神として祭っていて、大工たちはのこぎりや手斧など伝統的な大工道具を使い、大田原産のスギの丸太を角材に加工する儀式を行いました。

 寸法を測った丸太に墨で印をつけたり、手斧などで丸太を削ったりと、機械化が進んだ現代ではなかなか見られない伝統的な技法を披露しました。

 主催した大田原市太子講と大田原商工会議所など関係者約60人は、その技術を見守りながら2024年の建築の安全や商売繁盛を祈願しました。

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