正月の終わり告げる伝統行事「春渡祭」 神輿が夜の街中に繰り出す 宇都宮二荒山神社

 栃木県の都、宇都宮に正月の終わりを告げる伝統行事「春渡祭」が1月15日に行われ、神輿が夜の街中に繰り出しました。

 春渡祭は、宇都宮市の中心部にある二荒山神社に平安時代末期頃から続く伝統行事で、毎年1月と12月の15日に行われています。

 12月は「冬渡祭」と書き1年間飾った古いお札などを焚き上げますが、新年を迎えた1月は正月飾りなどの縁起物の焚き上げが行われます。この煙を頭に浴びると家内安全や無病息災のご利益があるとされていて、江戸中期からは火事を防ぐ火防の祭りとしても知られています。境内には次々と参拝者が訪れ今年1年の幸せを願っていました。

 祭りのクライマックスは、辺りが薄暗くなった夕方に神輿が街なかに繰り出す神輿渡御です。参道で神事を行った後、神輿は神社を出発し、約1時間半練り歩きました。新型コロナウイルスの影響で氏子らが神輿を担ぐのは4年ぶりで夜のまちは厳かな雰囲気に包まれました。

© 株式会社とちぎテレビ