「地震があったから心配だった…」〝危険な空き家〟を行政代執行で解体 費用は300~500万円 所有者へ請求へ【長野・立科町】

立科町は、倒壊の危険がある空き家の解体を、「行政代執行」で実施しました。所有者に撤去を求めていましたが、改善されませんでした。

■カメラマン
「午前9時です、住宅の解体作業が始まりました」

電動ノコギリで、道にもたれかかる屋根のひさし部分を切っていきます。立科町茂田井にある木造2階建ての空き家。
去年8月の大雨で半壊して傾き、屋根の一部が隣の家の壁に押しかかっています。
倒壊して近隣住民や通行人に危険が及ぶ可能性があるとして、町が行政代執行に踏み切りました。

■茂田井区長・中島健男さん
「周りの皆さんも安心してもらえると思う。心配していた1日に地震もあったし」

区長の中島さんは、1年前から行政に解体を働きかけてきました。

■茂田井区長・中島健男さん
「本当はもっと早くという気持ちはあるけど始まったことで良しとする。(周辺に)空き家がいっぱいある。これから何年か先にこうなっていけば放っておくと大変」

■カメラマン
「隣の家と接触していた屋根の部分が外されました」

■近くの住民
「壊してもらって本当によかった」

(これで安心して眠れる?)

「本当に眠れます、よかったです」

空き家の管理は、あくまで所有者の責任です。町は所有者に対し、これまでに何度も撤去を求めてきましたが、状況は改善されませんでした。

■立科町建設環境課・篠原英男 課長
「町として総合的に判断をして特定空き家と認定した。期日までに対応が頂けなかったということで行政代執行という形で空き家の撤去をした」

取り壊しには、300万円から500万円ほどかかる見込みで、解体後に全額を所有者に請求する方針です。

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