パリ五輪出場決めたなでしこ清水梨紗、意識したポジショニングの工夫「15番を引っ張ることも大事だなと」

右サイドで躍動したなでしこジャパンの清水梨紗[写真:©超ワールドサッカー]

パリ・オリンピックアジア最終予選で北朝鮮女子代表戦を下し、2大会連続6度目のオリンピック出場権獲得を獲得したなでしこジャパン(サッカー日本女子代表)。DF清水梨紗(ウェストハム)が、第1戦からの修正ポイントなどを明かした。
【動画】試合を終えた田中美南と清水梨紗がピッチ脇から歓喜のメッセージ

24日にサウジアラビアで行われた第1戦をゴールレスドローで終えたなでしこは、中3日で迎えた28日の国立競技場での第2戦で2-1と勝利。2戦合計スコアを2-1とし、パリ行きの切符を手にした。

第1戦では[4-3-3]を採用したが、北朝鮮戦の[5-4-1]と嚙み合わせが悪く、特に攻撃は停滞した。第2戦ではワールドカップ(W杯)時に軸としていた[3-4-2-1]へとシフトすると、攻撃の連動性が生まれただけでなく、守備でも狙いを定めて強度の高いアプローチが可能となった。

「1戦目は攻守において、相手とのフォーメーションもあってうまく噛み合わなかった。今回は3バックにして、守備だったら(高橋)はなと(南)萌華が力強く前に出るシーンがすごく多かったですし、やり方がはっきりしました」

「攻撃では(相手が)マンツーマンっぽく付いてきましたが、(藤野)あおばや(上野)真実がたなぴー(田中美南)の近くでプレーできたので、コンビネーションがうまくいきました」

システムを変えたことで、清水は対面の北朝鮮戦15番、ウィ・ジョンシムとサイドで引っ張り合うことに。最終ラインでのボール保持時でも意図的に高い位置を取り、ボランチが受けるスペースを作るなど、ポジショニングを試行していたことを明かした。

「15番がほぼ自分のところに来ていたので、自分が下がるべきか、ちょっと高い位置取った方がいいのかは、試合を通して色々考えていました」

「はなが(ボールを)持った時のオプションを作るのは大事ですけど、自分が高い位置に行って15番を引っ張ることも大事だなと。そこのスペースを(長野)風花や(長谷川)唯、(藤野)あおばが使う方がいいんじゃないかって」

「(北朝鮮戦の崩しは)左の方が多かったですけど、狙いとしてはあっちに寄せて最後15番を使いたかったと思うんです。けど、あおばがいい位置で牽制してくれたり、自分も15番に早くいけてたことは良かったかなと思います」

© 株式会社シーソーゲーム