FXが「お小遣い稼ぎレベルの人」と「本業レベルの人」、トレード手法における決定的な差【月利30%トレーダーが解説】

※画像はイメージです/PIXTA

FXをお小遣い稼ぎ程度に行う人と、本業として継続的に大きな利益を出す人との違いはどのような点でしょうか? 今回は、両者に加え、副業レベルでトレードを行う人との「トレード手法」における違いについて、株式会社ソーシャルインベストメントの清水一喜氏が解説します。

FXにおけるレバレッジ機能は諸刃の剣

FXの最大の魅力は、レバレッジをかけて取引できることです。ほかの投資では実現が難しいレバレッジの調整ができるため、幅広い目的を叶えることができます。

世間では、「FXで億り人になった人」など、短期間で多くの利益を出す人にスポットライトが当てられがちですが、毎月数%の利益を積み上げて、1年を通して資産を2倍にする人もいます。そのため、FXを始める理由も人それぞれで、目標とするゴールの設定も人によって異なります。

手持ちの資金以上の額でトレードをすることができるレバレッジ機能ですが、裏を返すと手持ちの資金と同等、またはそれ以上の損失を被る可能性があります。FXの世界から退場してしまう人の多くは、自分の目標設定とレバレッジの調整のバランスが上手く取れず、数字的にも心理的にも不安定な状態でトレードに臨んでしまいます。その結果、手持ちの資金以上のトレードをしていることに重圧を感じてしまい、最終的には相場から退場するほどの損失を抱え込んでしまうのです。

FXで長期的に結果を残していくためには、自分の目標とレバレッジのバランスを常に意識することが大切です。

お小遣い稼ぎ、副業、本業…ライフスタイルに合わせたトレード手法

FXトレーダーのライフスタイルは人それぞれです。週に何十時間とチャートを眺めてトレードをする人がいれば、週に2~3回だけチャートをチェックする人もいます。トレード手法とライフスタイルの組み合わせに正解はありません。

しかし、自分がFXでどれくらいの利益を出したいのかを考えなければ、ライフスタイルとのバランスが取れず、結果的に相場の世界から退場してしまいます。

FXを通じたライフスタイルは、大きくわけて3つ存在します。「お小遣い稼ぎ」、「副業」、「本業」の3つのライフスタイルを理解することで、自分が目指すゴールと、相応のリスクの取り方を知ることができるでしょう。

「お小遣い稼ぎ」の段階では、FXにかける時間は少なく、許容できるリスクも最小限です。預金として預けるより、外貨として保管することで年間数%の利益を得ようとする人が「お小遣い稼ぎ」の段階に当てはまるでしょう。基本的に損失を出すことはNGで、積極的なトレードは行いません。リスクが小さい代わりに安定した収益を出すことができるでしょう。

「副業」の段階では、日常的にFXでトレードする機会がある人のことを指します。この段階では、週に何度もトレードし、利確と損切りを繰り返して、トータルでプラスの利益を収めようと試行錯誤します。年間で資産を2倍に増やそうとするトレーダーも存在します。そのため、副業としてFXを行う場合、許容しなければいけないリスクが高まります。副業としてFXを行なっている人は、元本割れのリスクを背負ってトレードしていることを常に意識するべきです。

「本業」の段階では、FXの収入で生活費を賄っている状態の人を指します。本業としてFXを行なっている人は、副業としてFXを行う人よりも精神的負荷が大きくなります。生活がかかっているので、冒険的なリスクを背負うことができません。また、トレードをしなければ利益は生まれないので、必然的にチャートと向き合う時間が長くなります。元本が小さいほど、資金の回転を早めなければいけないので、当然ながら本業としてFXを行う人が一番トレードスキルが試されるといっても過言ではありません。

リスクと確率を考えることでプロトレーダーと同じマインドを獲得できる

FXで利益を上げていくにあたって、トレードスタイルはさまざまあることを解説しました。お小遣い稼ぎのためにトレードする人と本業としてトレードする人とでは、FXに向き合う姿勢が大きく異なります。

自分が目標とするトレードスタイルと実際の行動に食い違いが生じると、トレードのたびにストレスを感じることになります。ストレスを蓄積してしまうとトレードはいい方向に向かいません。

FXを本業としているプロトレーダーと同じ精神状態に持っていくためには、トレードのリスクと利益を上げる確率を追求していく必要があるでしょう。ひとつの利益に対して、どれ程の損失リスクを背負うことになるのかを意識し、トータルで利益を上げる確率がどれほどあるのかを考えなければいけません。

「高い確率で利益になるトレードを積み重ねること」がプロトレーダーの根本的な考え方です。レバレッジというFXの強みを活かしてライフスタイルに合わせたトレードができるかどうかは、実際にトレードをするトレーダーの目標と実際の行動のすり合わせから生じてくるのです。

清水 一喜

株式会社ソーシャルインベストメント

執行役員

© 株式会社幻冬舎ゴールドオンライン