パキスタン、中国との協力で高収量の小麦を開発

パキスタン、中国との協力で高収量の小麦を開発

7日、パキスタンの国家農業研究センターで、中国とパキスタンが合同で育成する小麦品種の試験農地を視察し、交流する両国の研究者。(イスラマバード=新華社記者/唐斌輝)

 【新華社イスラマバード3月13日】パキスタンのイスラマバードにある国立農業研究センター(NARC)に車で入ると、一面の菜の花畑を通り過ぎた先に、広々とした小麦畑が目に飛び込んでくる。栽培試験用の畑で、品種ごとに標識が立てられており、中国と同国の研究者が共同で開発する小麦の新品種もここで育てられている。

 中国農業科学院作物科学研究所はパキスタンの関係機関とすでに10年余り研究を続け、同国のパキスタン人研究者をこれまでに9人育成してきた。同研究所は長年の協力関係を踏まえ、同国のカイディアザム大学やNARC、国際トウモロコシ小麦改良センターと共同で、中国・パキスタン小麦分子育種国際合同実験室を設立している。

パキスタン、中国との協力で高収量の小麦を開発

7日、パキスタンの国家農業研究センターで、中国とパキスタンが合同で育成する小麦品種の試験農地を視察し、交流する両国の研究者。(イスラマバード=新華社記者/唐斌輝)

 同研究所の何中虎(か・ちゅうこ)研究員によると、両国が共同開発した新品種は、現地の優良小麦品種と比べて成熟期においては大きな差がないが、背丈がやや低いことから倒れにくい。また分子マーカー技術を通じて中国の小麦品種が持つ黄さび病と赤さび病への耐性遺伝子をパキスタンの小麦品種に導入することで、高生産量と耐病性の効果を実現したという。

パキスタン、中国との協力で高収量の小麦を開発

7日、パキスタンの国家農業研究センターにある急速育種施設内で交流する中国とパキスタンの研究者。(イスラマバード=新華社記者/唐斌輝)

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