「現場近くで多くの子どもたちが遊んでいた…」 公園の自販機から煙 迅速な判断で延焼を防いだ2人 沖縄

 【浦添】浦添市消防本部は8日、迅速な消火活動に当たったとして、沖縄紙業代表取締役の大仲秀樹さん(59)と明邦運送の比嘉栄三さん(62)に感謝状を贈った。2人は、自動販売機で発生した火災の初期消火に当たり、延焼を防いだ。

 火災は2023年12月2日午前9時半ごろ、浦添大公園入り口で発生した。車から荷物を降ろす作業をしていた比嘉さんが、自販機の取り出し口から煙が出ているのを発見。約50メートル離れた場所に会社がある沖縄紙業の大仲さんに伝えた。

 大仲さんは事務員に119番通報するよう伝え、比嘉さんと2人で消火器を持って現場で消火に当たった。

 火災は自販機の基盤からの出火が原因だった。

 古紙回収業界では、18年1月に糸満市で発生したリサイクル工場火災以降、防火教育に力を入れてきたという。

 大仲さんは「日頃の心構えのおかげで冷静に行動できた。現場近くで多くの子どもたちが遊んでいたので、延焼を防げてよかった」と振り返った。

 石原正常消防長は「2人の素早い判断が延焼を防いだ。今後も市民の模範となる行動を期待したい」とたたえた。(浦添西原担当・比嘉直志)

感謝状を手にする大仲秀樹さん(前列右から2人目)と比嘉栄三さんの代理で出席した佐久川剛さん(同3人目)=8日、浦添市消防本部

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