余命を告白した元イングランド代表のエリクソン氏「一生の思い出となった」 アンフィールドで夢を叶える

写真:アンフィールドで夢を叶えたエリクソン氏©Getty Images

元イングランド代表監督のスヴェン=ゴラン・エリクソン氏が、リヴァプールレジェンド vs アヤックスレジェンドのチャリティーマッチでリヴァプールの指揮を執り、アンフィールドで同クラブの監督を務めるという自身の夢を叶えた。

現地時間3月23日にリヴァプールレジェンド vs アヤックスレジェンドのチャリティーマッチが行われ、スティーブン・ジェラード氏やフェルナンド・トーレス氏、ヤリ・リトマネン氏などOBが集結した。

今年の1月に自身が末期のすい臓がんで、余命が1年程度であることを発表したエリクソン氏は「私の父も私もずっとリヴァプールファンで、常にリヴァプールの監督になりたい」と少年時代からの夢も明かしていた。

その発言を受けて、クラブOBやサポーターがエリクソン氏に監督の座を用意するように求めるとこれが実現。エリクソン氏がピッチに登場すると観客からスタンディングオベーションを受けた。

リヴァプールレジェンドが4-2で逆転勝利を飾った試合後、エリクソン氏は「素晴らしい一日で、一生の思い出となった」と喜びを『LFC TV』に語った。

「今日は全員が勝者だった。美しく、本当に信じられないような試合だった。最初の『You'll Never Walk Alone』から試合の最後まで、素晴らしい瞬間だった」

現在76歳のスウェーデン人のエリクソン氏は、イングランド代表の監督として2回のワールドカップを経験をした他、ベンフィカやラツィオ、マンチェスター・シティなどの監督を歴任し、監督キャリアで通算1000試合以上の指揮を執っている。

イングランド代表でエリクソン氏とともにしたジェラード氏は「彼はハーフタイムに多くの変更を加え、プレーの幅を与えてくれた」とエリクソン氏が健在であること語り、以下のように続けた。

「彼はまだ力を持っているし、魔法も持っている。今日スヴェンがここにいてくれたのは、とても特別なことだ。彼が監督を務めると知った日から、最後にもう一度ともにプレーすることが待ち切れなかった」

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