【日経平均株価】日経平均は4万円台を維持。米雇用統計控え様子見傾向か

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日経平均は底堅いが、円相場は介入警戒も

2024年3月29日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比201円37銭高の4万369円44銭となりました。28日には600円近く下落していましたが、同日の米ダウ工業株30種平均が過去最高値を更新したことを受けて日本株も買われる動きとなり反発しました。円相場が1ドル=151円台前半と円安・ドル高傾向にあることから自動車や機械など輸出関連銘柄も伸びました。

今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。前週末29日は聖金曜日で米国の株式市場が休場でした。また例年4月1日は投資家も積極的に売買を行わない傾向があります。週初の値動きは限られるかもしれません。また、今週は5日に米雇用統計が発表されます。このため週間を通じて様子見傾向になることも想定されます。

気になるのは足元での円安傾向です。前週は一時、1ドル=151円90銭台と、およそ34年ぶりの円安・ドル高水準を付ける場面がありました。5日に発表される雇用統計が強い米景気を示すようであれば、さらに円が売られ、ドルが買われる可能性があります。

一時は「151円台で介入がある」との見方が広がっていましたが、それも通過し、直近では「152円が防衛ライン」とも言われています。実際に円買いの介入が行われるのか、あるいは口先介入だけに留まるのか、先行きは不透明です。先週3月27日には、財務省・金融庁・日銀が情報交換会合を開いたというニュースが流れただけで相場が一気に動き、1円近く円が上昇しました。ただしその後はまた円安傾向に戻っています。市場では152円も通過するという声もあります。日銀が追加利上げに動かない限り円安・ドル高が続くという見方もあります。いずれにしても要人の発言などにともなう急な値動きには注意したいところです。

24日には、日銀の3月の全国企業短期経済観測調査が発表されます。景況感が良ければ、株式が買われる展開になるでしょう。

4月第1週ということもあり、新年度を迎え、機関投資家や個人投資家が新たな「買い」に回ることも期待されます。

4月第1週ということもあり、新年度を迎え、機関投資家や個人投資家が新たな「買い」に回ることも期待されます。

終値ベースで4万円台を維持し底堅い動き

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は週末に終値ベースで4万円を回復したことから、先週、これを維持できるかどうかがポイントでした。実際には日々の上下はありながらも、週を通じて終値ベースで4万円台を維持し、底堅さを感じさせました。

今後の展開はどうなるでしょうか。ここからのシナリオは大きく2つ。まず、現状の4万369円から反発していくというもの。先週の底堅さを考えるとかなり有望です。上値メドとしては先週の高値である3月22日の高値(4万1087円)で、ここを超えるとさらに目線を上に持つことができます。

逆にここから若干の調整になることもあり得ます。25日移動平均線がちょうど4万円にかかるあたりにあります。小幅に調整した後、移動平均線を挟んでもみ合う動きになるかもしれません。その場合でも、大きく下落することはないと考えられます。逆に、再度25日線を上抜けるようであれば押し目買いの好機と考えていいでしょう。

一方で、直近の押し安値である3月12日の安値(3万8271円)を割るようであれば注意が必要です。そうなると短期的には下降トレンドが形成されてしまいます。ただし直近では底堅い動きが続いてることや、売買も積みあがっていることから、押しが入っても心理的節目となる4万円や3万9000円あたりでいったんは下げ止まることが考えられます。

近では底堅い動きが続いてることや、売買も積みあがっていることから、押しが入っても心理的節目となる4万円や3万9000円あたりでいったんは下げ止まることが考えられます。

参考資料

  • 日本経済新聞 日経平均株価

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