10代女性の53%が歯列矯正を実施済み。歯列矯正に補助金はある?医療費控除をシミュレーションしてみた

歯並びは見た目だけでなく、咀嚼や唾液の分泌量にも影響することから、早い段階で歯列矯正を実施する人が多いようです。

ウミガメ株式会社の調査によると、10代女性の53%が、歯列矯正の経験があることがわかりました。

若い時期での利用が多い歯科矯正ですが、多額の費用が発生する場合もあります。

歯列矯正をした場合に受けられる補助金や助成金はあるのでしょうか。

この記事では、歯列矯正に関する実態と補助金の有無、医療費控除の対象と控除額のシミュレーションについて解説します。

歯列矯正の実態

ウミガメ株式会社は全国の15〜29歳の男女300人を対象に、「歯列矯正に関するアンケート調査」を実施しました。

出典:ウミガメ株式会社:「歯列矯正に関するアンケート調査」

調査によると、歯列矯正の実施状況については、「10代男性」(22.2%)、「10代女性」(53%)、「20代男性」(13%)、「20代女性」(21.6%)という結果でした。

20代に比べて10代の方が歯列矯正を受けている人の割合が多く、中でも10代女性で歯列矯正を受けた人は53%にのぼりました。

また、10代男性は「(歯列矯正を」受ける予定はない」と回答した人が44.4%なのに対し、10代女性は11.8%という結果でした。

歯列矯正に補助金はある?

歯列矯正の治療に関する補助金制度は基本的にありません。

矯正治療は多くのケースで保険の適用外とされ、治療費は全額自己負担となることが一般的です。

例外的なケースとして、特定の疾患や顎変形症のような場合、健康保険の適用が受けられる場合があります。

これらの条件に該当する場合、「乳幼児医療費助成制度」を活用できます。

乳幼児医療費助成制度は、子どもが医療を受けた際の費用を自治体が助成する制度です。

本制度には年齢制限があり、その範囲は各自治体によって異なります。

例えば東京都だと、6歳以下(3月31日時点)の乳幼児が対象です。

症状次第では医療費控除が適用される

歯列矯正に利用できる補助金はありませんが、医療費控除が適用される可能性があります。

咬合や発音の問題、歯並びの悪さといった健康上の問題があり、治療の必要性があると医師に認められた場合に適用されます。

医療費控除を利用するには、医師からの診断書が必要となります。

年間に支払った医療費が10万円を超える場合、医療費控除が適用されます。

歯列矯正の場合、10万円を超える高額になることもあるため、医療費控除が利用できるかどうか確認するとよいでしょう。

100万円かかった場合の医療費控除

ここでは、歯列矯正に100万円かかった場合の医療費控除をシミュレーションしてみましょう。

医療費の控除額を算出するには下記の式を利用します。

[医療費控除額(上限200万円)]=[年間の医療費]-([保険料などの受給額]+[10万円])

医療費が歯列矯正にかかった100万円のみで、保険料などの受給がない場合、医療費控除額は、90万円になります。

還付金や減税額はいくら?

所得税の還付金と住民税の減税額は、医療費控除額をもとに算出します。

所得税の還付金は、医療費控除に下記の税率を乗じて算出します。

例えば、課税所得が400万円の場合、所得税の還付金は、90万円×20%=18万円となります。

また、住民税の減税額は、医療費控除額に10%(一律)を乗じて算出します。

したがって、90万円×10%=9万円となります。

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出典

  • ウミガメ株式会社:「歯列矯正に関するアンケート調査」

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