長崎・島原でコイの供養と放流 地域への愛着はぐくむ

ニシキゴイを放流する子どもら=島原市新町2丁目

 湧水の流れる水路にニシキゴイが泳ぐ長崎県島原市新町2丁目の観光スポット「鯉(こい)の泳ぐまち」で5日、ニシキゴイの供養と放流があった。
 主催した下新町町内会などによると、「鯉の泳ぐまち」は1978年、約300匹を放流したのが始まり。しかし、サギによる食害などで1年で3割ほどに減るため、翌年からは犠牲になったニシキゴイの供養も併せて営んでいる。
 今年は220匹を用意し、4月に100匹を放流。この日は子どもたちや観光客が「鯉之霊」の位牌(いはい)に焼香した後、赤、白、黄色など鮮やかな120匹を放流し、歓声を上げた。
 市川康典町内会長(77)は「放流は今年で47回目。子どもが地域への愛着をはぐくみ、(大きくなっても)島原のことをいつでも思い出してくれるようになれば」と話した。
 近くの市役所では、島原城築城400年を記念し、400匹のこいのぼりが12日まで掲げられている。

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