中国のメーデー連休、出入境旅行と小都市観光が人気 

中国のメーデー連休、出入境旅行と小都市観光が人気 

4日、安徽省黄山市黟(い)県の西逓(せいてい)古村を訪れた人たち。(小型無人機から、黄山=新華社配信/施亜磊)

 【新華社上海5月8日】中国のオンライン旅行会社(OTA)大手、携程集団(トリップドットコムグループ)は5日に発表したリポート「2024年労働節(メーデー)連休(1~5日)旅行総括」で、連休中は中国の国内旅行市場が比較対象となる前年同期の実績が高水準な中でも、安定しつつ増加する傾向を維持したと明らかにした。構造にも変化がみられ、出入境旅行の伸び率が国内旅行を上回ったほか、「三線都市」(地方主要都市)以下に分類される都市や農村市場の伸びが「一線都市」(北京、上海、広州、深圳)と「二線都市」(地方中核都市)を上回った。

 人気観光都市の上位10位は上から順に北京、上海、浙江省杭州、四川省成都、重慶、広東省広州、江蘇省南京、湖北省武漢、陝西省西安、広東省深圳だった。これらの10都市は経済が発展し、交通の利便性が高く、文化・観光資源が豊富でランキングの常連となっている。

 旅行消費の地方分散が一段と顕著になった。予約数の前年同期比伸び率をみると、一・二線都市より三・四線都市の方が高く、三・四線都市より県級行政区の方が高かった。携程集団のプラットフォームでは江蘇省揚州、河南省洛陽、河北省秦皇島、山東省の威海、淄博、泰安、広西チワン族自治区桂林、河南省開封、安徽省黄山、江西省上饒(じょうじょう)などの三・四線都市の人気が高く、予約数は平均で11%増えた。県級行政区では浙江省の安吉、桐廬、義烏、四川省都江堰、広西チワン族自治区陽朔、雲南省の弥勒、景洪、江西省婺源(ぶげん)、江蘇省昆山、福建省平潭が人気の観光目的地となり、予約数は平均36%増加した。

 出境円滑化措置の実施を受け、旅行分野では中国と世界の結び付きが緊密さを増し、連休期間中は出境する旅行の伸び率が国内旅行を上回った。

 本土から境外(外国と中国香港・マカオ・台湾地区)への旅行をみると、連休期間中の中国人旅行者の訪問先は200近い国・地域の3千都市以上に上り、短距離の出境旅行では東南アジアや日本、長距離では米国、オーストラリア、英国が人気の観光目的地となった。

 境外から本土への旅行は予約数が前年同期の2.1倍となり、ビザ免除政策の効果が浮き彫りになった。中国が一方的にビザを免除する12カ国、相互に免除するシンガポールとタイからの観光客は約3.5倍に増えた。境外からの旅行予約数を省(直轄市・自治区)政府所在地別にみると、伸び率は大きい順に新疆ウイグル自治区ウルムチ、陝西省西安、浙江省杭州、雲南省昆明、安徽省合肥、四川省成都、西蔵自治区ラサ、黒竜江省ハルビン、山東省済南、山西省太原となった。

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