中国のオートフライト、「空飛ぶクルマ」を中東で初飛行

中国のオートフライト、「空飛ぶクルマ」を中東で初飛行

 UAEで初飛行を行うオートフライト製2トンクラスeVTOL。(資料写真、アル・アイン=新華社配信)

 【新華社上海5月10日】垂直に離着陸し「空飛ぶクルマ」と呼ばれるeVTOL(イーブイトール、電動垂直離着陸機)メーカーの中国上海峰飛航空科技(オートフライト)は7日、同社製の2トンクラスeVTOLがアラブ首長国連邦(UAE)で6日に初飛行を行ったと明らかにした。1トンクラス以上の中国製eVTOLが海外で飛行を行うのはこれが初めてで、中長距離飛行が可能な1トンクラス以上のeVTOLの飛行が中東地域で行われたのも世界初だった。

 同社製2トンクラスeVTOL「凱瑞鴎」はアラブ首長国連邦民間航空総局(GCAA)から承認を得て、アル・アイン市に位置する民間飛行場のエミレーツファルコンズアビエーションで41分間、123キロの飛行を行った。着陸後のバッテリー残量は44%だった。中東地域での大型eVTOLの長距離飛行を実現しただけでなく、飛行ルートはアルファベットで「UAE」の形になるように設計されていた。

 今回の飛行では同社製eVTOLの砂漠という灼熱の環境下における作動の安全性、信頼性の検証が行われた。同社は中東地域を重要な海外eVTOL市場の一つと位置づけている。すでにUAEの国営通信会社イーアンド、ジェネラルアビエーション事業を手掛けるファルコン・アビエーション・サービス、デジタルトランスフォーメーション(DX)支援サービスのマルチレベルグループ(MLG)と協力に関する意向書を交わし、中東地域でのeVTOL技術の実用化と市場運用をめぐって協力を展開している。

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