長崎の正月料理に欠かせないナマコ漁がピークを迎えている。23日には大村湾漁協長浦支所管内の形上湾で漁が解禁に。早朝から約70隻の船が海に出た。
昨年は豊漁だったという同湾最奥部に20隻以上が集結。海底の泥の中にいるナマコを底引き網や箱めがねで追った。昨年ほどの手応えがないと分かると、船は次第に散り散りに。豊漁ポイントを求めて湾内を思い思いに移動する。
「漁は“取った者勝ち”。漁師同士が漁場を読み合い、互いの漁獲を探り合う駆け引きをする」と漁師の1人、西川富雄さん(54)。形上湾最奥部から南の方へ漁場を移し、午前中に約70キロを確保してようやく笑顔を見せた。
取ったナマコは、市場価格をみて出荷する。ナマコは年末に近づくにつれキロ当たりの単価が上がっていくが、手元で生かしておくとやせて重量が減っていく。「どのタイミングで出荷するといいか、これも漁師の読みが大切」と西川さんは解説した。