支配下登録期限は7月末 各球団の残り枠は? 育成選手の支配下昇格候補は…

ソフトバンク・周東佑京【画像:(C)PLM】

ソフトバンクと広島の支配下枠は残り1枠

 プロ野球界は後半戦がスタートし、ペナントレースも残り半分を切った。セ・リーグは広島が首位を快走し頭1つ抜け出し、パ・リーグは開幕から首位に立つ西武が何とか首位を守っている。優勝争い、そしてクライマックスシリーズ進出に向けて各球団がいよいよ、勝負の後半戦に向かっていくことになる。

 後半戦に向け、最後の戦力補強の時期に来ている。ソフトバンクはミランダ、広島がヘルウェグ、オリックスがローチ、そしてヤクルトはウルキデスと新外国人を獲得。19日には、西武が中日から小川龍也投手を金銭トレードで獲得し、その中日は福敬登投手を育成選手から支配下契約に昇格させた。

 1軍の支配下登録期限は7月末まで。ここから各球団が最後の編成の動きを見せることになる。最大70人が登録出来る支配下登録枠だが、現時点で、各球団の支配下登録人数はどれほど埋まっているのか。19日に発表された動きを踏まえると、以下のようになる。

○パ・リーグ
西武(68人)残り2枠
日本ハム(68人)残り2枠
ソフトバンク(69人)残り1枠
オリックス(68人)残り2枠
ロッテ(65人)残り5枠
楽天(68人)残り2枠

○セ・リーグ
広島(69人)残り1枠
巨人(67人)残り3枠
DeNA(68人)残り2枠
阪神(68人)残り2枠
中日(68人)残り2枠
ヤクルト(68人)残り2枠

ソフトバンクは大竹、周東のルーキー2人が面白い

 ソフトバンクと広島が残り1枠となり、その他のほとんどの球団は残り2枠に。不祥事を起こした柿澤を自由契約とした巨人は1人少なくなり67人となった。ロッテだけが、支配下登録65人と、5人もの枠を残している。

 残り10日となる登録期限。毎年、この期限末にあるのが、育成選手の支配下契約への昇格だ。今後、1軍の戦力となり得る可能性がある選手はいるか。支配下昇格のありそうな成績をファームで残している選手を見てみよう。

 千賀滉大や甲斐拓也、石川柊太など数多くの育成出身選手が活躍しているソフトバンク。抱える育成選手も24名と多いが、その中で昇格候補となりそうな選手は4人か。1人が早稲田大から今季入団したルーキーの大竹耕太郎投手。技巧派左腕ではあるが、ここまで20試合に投げて8勝負けなし。防御率1.84の好成績を残し、6月のファーム月間MVPにも輝いた。

 同じく東農大オホーツクから入団したルーキーの周東佑京外野手も、面白い存在だ。とにかく足が速い。ウエスタンリーグで62試合に出場。打率は.253と高くないが、14盗塁を決めている足は、おそらく12球団の1軍選手でも屈指のもの。平凡な内野ゴロでも内野安打にしてしまう驚異のスピードを誇り、フレッシュオールスターでもその走力を発揮していた。

巨人は既に3選手を支配下に昇格、さらなる支配下入りはあるか

 かつて最速157キロを誇った左腕の川原弘之投手も故障から復活を遂げ、ウエスタンリーグで17試合に登板。2勝1敗1セーブ、防御率2.33とまずまずの成績を残している。ファームでチーム最多の24試合に投げている右サイドハンドの野澤佑斗も防御率2.45とまずまずの成績。ソフトバンクの残る支配下枠は残り1枠だが、その枠に滑り込む選手はいるか。

 ソフトバンクに次ぐ22人の育成選手を抱える巨人。今季は既に高木京介投手、サムエル・アダメス投手、クリストファー・クリソストモ・メルセデス投手の3人を昇格させているが、残り3枠に入りそうなのが、松原聖弥外野手、ホルヘ・マルティネス内野手あたりか。

 2016年育成ドラフト5位で明星大から入団した松原はイースタンリーグで打率.309の好打率をマークし、リーグ2位の12盗塁(盗塁刺も11あるが…)を記録。マルティネスは日本ハム清宮に2本差に迫る13本塁打を放ち、打率.271もまずまずの数字を残している。

 西武では真颯館高から育成ドラフト1位で入団したルーキーの高木渉外野手が打率.270とまずまずの打率を残し、オリックスの2年目・坂本一将内野手も46試合と出場試合は多くないが、打率.299と成績は悪くない。

 DeNAは3年目の田村丈投手が24試合に投げて防御率1.95と好成績を残している。ヤクルトでは右肩の故障からの復帰を目指す古野正人投手が実戦に戻り、9試合に投げて2勝2敗、防御率2.10をマークしている。

 支配下登録期限まで、残された期間はあとわずか。吉報が届き、3桁の背番号から脱することが出来る選手は出てくるだろうか。(Full-Count編集部)

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