新人右腕の快投実らず カージナルス逆転サヨナラ負け

【カージナルス1-2xレッズ】@グレートアメリカン・ボールパーク

カージナルスのダニエル・ポンセデレオンがメジャー初登板初先発のマウンドで7回までレッズ打線を無安打無得点に抑える見事なピッチングを見せた。カージナルスは6回表にヤディアー・モリーナのタイムリーで先制し、8回裏に2番手のジョーダン・ヒックスが一死からフィリップ・アービンにセンター前ヒットを打たれて継投ノーヒッターの夢こそ潰えたものの、8回終了時点で1点をリード。ポンセデレオンには勝利投手の権利が残されていた。しかし、9回裏に登板したクローザーのバド・ノリスが二死からエウヘニオ・スアレスに同点弾を浴び、さらに2安打と1四球で満塁のピンチを招いてディルソン・ヘレーラのタイムリーで逆転サヨナラ負け。新人右腕の勝利投手の権利を守ることはできなかった。

打球が頭部に直撃し、生命にかかわる大手術を受けてから15ヶ月以上のときを経て、ポンセデレオンが念願のメジャーデビューを果たした。威力のある速球を高低内外に投げ分けてレッズ打線を翻弄し、奪三振こそ3つだけながら打たせて取るピッチングで7回ノーヒッターの快投を披露。今季AAA級で9勝3敗、防御率2.15をマークしている実力をメジャーの舞台でも遺憾なく発揮した。7回終了時点で116球を投げていたため、降板の判断に理解を示したポンセデレオン。チームはサヨナラ負けで貯金がなくなり、ポストシーズン進出を諦めて来季以降を見据えた戦いにシフトしていく可能性が高まりつつあり、今後もメジャーでの登板機会を与えられることになるだろう。

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