延長16回の大熱戦はプルーフのサヨナラ本塁打で決着

【ドジャース4-7フィリーズ(延長16回)】@シチズンズバンク・パーク

日本時間7月11日にメジャー昇格を果たしたばかりのベテラン内野手が新天地で放った初本塁打は、延長16回の大熱戦に終止符を打つ一発となった。16回表の勝ち越し機を逃したドジャースは、その裏のマウンドにユーティリティ・プレイヤーのキケ・ヘルナンデスを投入。キャリア初登板となったヘルナンデスは1球で先頭打者を打ち取ったものの、続く2打者に連続四球を与えてしまう。ここで打席には12回表の守備から途中出場していたトレバー・プルーフ。ここまでの2打席はいずれも凡退していたものの、カウント2-2からの5球目、外角高めのボールを捉えると、打球は右中間スタンドに飛び込む1号サヨナラ3ランとなった。フィリーズは16回表のマウンドに本来は先発投手のビンス・ベラスケスを送り込んでおり、フィリーズの執念が実った劇的なサヨナラ勝利と言えるだろう。

試合開始前の時点でドジャースは2位に1.5ゲーム差の地区首位、フィリーズはブレーブスと並んで地区首位タイとなっていたが、フィリーズのゲーブ・キャプラー監督は「この試合は全てを注ぎ込む価値があると感じていた」とリリーバーを使い切った状況になっても試合を捨てはしなかった。ドジャースのデーブ・ロバーツ監督も先発投手のリッチ・ヒルをブルペンでスタンバイさせていたものの、あくまでもセーブ機会で起用する方針を貫き、16回裏のマウンドには野手のヘルナンデスを投入。先に先発投手を投入したフィリーズに勝利の女神は微笑んだ。ナ・リーグでは各地区で熾烈な優勝争いが繰り広げられており、この試合での1勝ないし1敗が最終的に地区優勝の行方を左右する可能性もある。現時点で判断はできないが、ベラスケスを惜しみなく投入したことが歓喜の秋に繋がる可能性もありそうだ。

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