JFEエンジと「東京電力F&P」、廃棄物処理子会社を統合 売上高、業界トップの1000億円目指す

 JFEエンジニアリング(社長・大下元氏)は1日、完全子会社で総合資源リサイクル事業を展開するJFE環境が東京電力フュエル&パワーの子会社、東京臨海リサイクルパワー(TRP)を来年4月1日に合併すると発表した。統合会社は産廃処理・リサイクル業界で売上規模4位に浮上する。

 今後、食品リサイクル事業の拡大やアジアなど海外展開も視野に4~5年以内に売上規模500億円、さらなるM&Aも実施しながら10年以内に業界トップとなる売上規模1千億円を目指す方針。

 統合はJFE環境を存続会社とする吸収合併で実施する。資本金は6億5千万円。JFEエンジの出資比率は64%で統合会社はJFEエンジの子会社となる。統合により関東圏では横浜、川崎、千葉、東京の4拠点となり、日当たり処理能力1390トンと首都圏最大になる。JFE環境とTRPの共通事業領域は産廃・医療廃棄物、PCB処理、廃棄物発電事業で、合併による規模拡大と技術シナジーによる運転効率向上を図る。

 JFE環境は横浜、川崎、千葉、福山、仙台に事業所を有するが、さらなる地域の拡大も検討。TRPは来年4月1日付で東電FPと中部電力の合弁会社であるJERAに承継される予定で、中部地区での事業拡大も視野に入れる。JFEエンジと東電FPは昨年2月に共同事業化に向け基本合意書を締結しており、今回の合併はその一環となる。

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