Audi Team Hitotsuyama 2018スーパーGT第5戦富士 レースレポート

Audi Team Hitotsuyama

Press release – 2018.0808 – 006
8/8/2018

Race Report

2018 AUTOBACS SUPER GTRound-5 / FUJI GT 500 MILE RACE

ラスト3周の不運で入賞を逃す

 Audi Team Hitotsuyamaは、2018年8月4日、5日、静岡県の富士スピードウェイで開催されたSUPER GT第5戦「FUJI GT 500 MILE RACE」に出場しました。

 今シーズンのSUPER GTでは最長となる500マイルのレース、順調に周回を重ねていたHitotsuyama Audi R8 LMSでしたが、ラスト3周、不運なタイヤバーストに見舞われ、入賞を逃す結果になりました。

▱ 予選
 前戦の第4戦では接触事故に遭ったHitotsuyama Audi R8 LMS。リヤセクションを分解整備した結果、心配したほどのダメージがないのは不幸中の幸いでした。チームは約800kmの長丁場に備えて、通常のメインテナンスに加えて、ブレーキやドライブシャフトなど主要なパーツを新品に交換し、万全の体制で第5戦に臨みました。

 予選が行われた8月4日は朝から夏の日差しが照りつけ、Q1が始まる午後2時35分には気温が30°Cを超えていました。この厳しい条件のもと、リチャード・ライアンがQ1に臨みます。ライアンは3周目に1分38秒600、5周目にさらにコンマ051秒縮める1分38秒539をマークして12番手につけますが、セッション終了間際に15番手に順位を落として、Q1敗退の危機を迎えます。「前回の富士で“4輪脱輪”によりタイム抹消されたことが頭から離れず、攻めきれなかった」とライアン。ところが、上位チームの4輪脱輪が発覚し、タイムが抹消されたことで、Hitotsuyama Audi R8 LMSは14位に繰り上がり、Q2進出の権利を手にしました。

 そしてQ2は富田竜一郎が担当。事前の練習ではニュータイヤを試していなかった富田でしたが、持ち前の器用さで1分38秒119を叩き出し、5番グリッドを獲得。幸先の良い滑り出しになりました。

予選結果
P1 #25 HOPPY 86 MC 松井孝允/坪井 翔/近藤 翼
P2 #55 ARTA BMW M6 GT3 高木真一/ショーン・ウォーキンショー
P3 #10 GAINER TANAX triple a GT-R 星野一樹/吉田広樹
P5 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS リチャード・ライアン/富田竜一郎/篠原拓朗

▱ 決勝
 決勝が行われた5日の富士スピードウェイは曇り空に覆われたものの、真夏の暑さがドライバーにもマシンにも容赦なく迫ります。午後1時36分、ローリング方式でレースはスタート。スタートを担当したライアンは、リスクを避けて慎重にスタートし、しばらくは5位のポジションを守ります。

「第3戦の鈴鹿ではタイヤバーストにより表彰台のチャンスを逃しているので、タイヤへの負担を少しでも減らすためにロングスティントは避けて、基本的には160周を均等割りした30周前後でピットストップを重ねていく戦略を考えていました。もしタイヤが保つようなら、そのときはピットインまでの周回数を延ばせばいいだろうと」とはチーム代表の一ツ山亮次。

 最初のスティントは気温が高かったこともあり、少し順位を落としましたが、その後はピットストップごとに順位を上げていきます。そして、気温が下がってきた第3スティントと第4スティントは、周回数を長めにとることができました。

 ライアンと富田が交互に走り、最終の第5スティントに臨んだライアンは8番手でコースに復帰。ゴール間際の158周目のストレートで#88 マネパ ランボルギーニ GT3を見事に抜き去り6番手に浮上しました。

 ところがそこから1周足らずで左リヤタイヤが突然バースト。予定外のピットストップを余儀なくされます。これによりHitotsuyama Audi R8 LMSは14位までポジションダウンし、入賞を逃すことになりました。

「上位4台のペースを考えると表彰台は厳しかったと感じていますが、5〜6位は狙えるレースでした。そういった意味ではしっかりレースができていたと思います。ラスト3周まではトラブルは一切なく、ピット作業も完璧でした。チームではどうしようもできない結果だけに、なおさら悔しいですね」(一ツ山)。

次回のSUPER GTは9月15日、16日に開催される第6戦菅生になりますが、Audi Team Hitotsuyama は8月25日、26日に行われる「SUZUKA 10 HOURS」に参戦します。海外の強豪チームもエントリーしていますが、Audi R8 LMSとの相性が良い鈴鹿で表彰台を狙いますので、応援よろしくお願いいたします。

決勝結果
P1 #55 ARTA BMW M6 GT3 高木真一/ショーン・ウォーキンショー
P2 #0 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口信輝/片岡龍也
P3 #31 TOYOTA PRIUS apr GT 嵯峨宏紀/平手晃平
P14 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS リチャード・ライアン/富田竜一郎/篠原拓朗

チーム代表 一ツ山亮次のコメント

今シーズンは不運続きということで、富士スピードウェイへの搬入前にチーム20人全員で、チームガレージの近くでお祓いをしてもらいました。そのおかげか、Q1敗退の危機を乗り越えることはできましたが、決勝のラスト3周分が不足していたようです。

次は「SUZUKA 10 HOURS」ですが、SUPER GTと違い、タイヤがピレリのワンメイクになります。全チームが同じスペックのタイヤを履くイコールコンディションとなるので、Audi R8 LMSにとってはさらに上を狙うチャンスになるはずです。実際、5月のテストでは良いタイムを出しているので、今日の倍の10時間、クルマを壊さず、良いポジションでゴールできるよう頑張ります。

一方、SUPER GTは、残る菅生、オートポリス、もてぎのすべてが得意なサーキットです。全戦表彰台を獲るつもりでレースに臨みます。そうしないと、皆さんに顔向けできませんから。毎回、良いところは見せられていますが、その分ガッカリさせてしまっているので、次こそはしっかりと結果に結び付けたいと思います。

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