中村知事 首相に全線フル要望 IRの区域認定も

 中村法道知事は8日、長崎市内で安倍晋三首相と面会し、九州新幹線長崎ルートの全線フル規格化や、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)を巡り本県が区域認定されるよう要望した。
 面会は非公開。関係者によると、知事は新鳥栖-武雄温泉間の整備方式が未定の同ルートについて、着工した武雄温泉-長崎間を十分活用できる最善の選択肢が全線フルと主張。国が開発を進めたフリーゲージトレイン(FGT、軌間可変電車)導入が困難になった特殊事情を踏まえ、地方自治体の負担軽減へ制度の充実、創設も求めた。
 IRについては早期の区域認定、ギャンブル依存症対策での自治体との連携なども要望に含めた。
 終了後、知事は報道陣の取材に「地元としての大きな課題は新幹線、IR、産業活性化、人口減少などいろいろあるのでそういったものが話題に出た」と説明。首相は地域の実情について耳を傾けていたという。
 首相は長崎原爆の日の平和祈念式典出席のため、8日に本県入りした。

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