今季ベガルタ仙台でゴールを量産する西村拓真がCSKAモスクワに移籍すると伝えられている。
ここでは、ロシア1部リーグでプレーした主な日本人選手たちを振り返ってみたい。
本田 圭佑(2010~13/CSKAモスクワ)
2010年1月にCSKAモスクワに移籍すると、ロシアの地でも主力としてタイトル獲得などに貢献。
加入直後のCLセビージャ戦で決めた無回転フリーキックは衝撃的だった。
レオニド・スルツキー監督とはポジションを巡ってやりあったが、指揮官はこう評価を口にしていた。
レオニド・スルツキー
「彼はオープンで非常にコミュニケーションをとる人間だね。好奇心が強く、多くの質問をする。
話すことを躊躇しない。言語を学ぶ時に、それは非常に重要なことだ。
特に感心させられたのは、ロシア語で自己紹介したことだね。選手たちはすぐに彼を認めたよ」
「本田は素晴らしいサッカー選手だ」
その後、ACミラン、パチューカを経て、今月にはメルボルン・ビクトリーへ移籍。32歳にして新たな挑戦に挑む。
赤星 貴文(2014-15/FCウファ)
高校時代は“藤枝東の最高傑作”、“七色のパスを操る男”と様々な異名を誇っていたMF。
浦和レッズ加入後はなかなか出場機会を得らなかったこともあり、その後は海外に活躍の場を求めた。
ポーランドでは2部だったポゴニ・シュチェツィンに移籍すると1部昇格後も主力としてプレー。
ロシアへのステップアップを果たすが、結局半年でポーランドに戻ることに。なお、ウファには斎藤陽介も所属していたが、彼は1部での出場はなかった。
その後、赤星はタイに活躍の場を移しており、32歳になった現在はスパンブリーFCでプレーしている。
巻 誠一郎(2010-11/アムカル)
利き足は“頭”で知られるガッツ系ストライカー。ジェフ千葉のエースに君臨し、ファンからも愛された。
J2降格後もチームに留まったが、クラブの方針転換から出場機会が減少するとロシアに新天地を求めた。
その際、「このクラブ(ジェフ)は僕にとってマンチェスター・ユナイテッドやバルセロナと同じ価値がある」と涙ながらにクラブ愛を語ったことが話題に。
背番号9を託されたロシアでは結局ゴールを奪えなかったが、しっかり「利き足は“頭”」発言も。
その後は中国を経て日本へ復帰。2014年からは生まれ故郷のロアッソ熊本に所属しており、38歳になった現在もプレーを続けている。
松井 大輔(2010/トミ・トムスク)
キャリア当初は司令塔タイプだったが、欧州移籍後はドリブラーとして覚醒。
フランスではルディ・ガルシア監督(現マルセイユ)に重用され、“ル・マンの太陽”とも評された。
岡田武史が率いた2010年ワールドカップでは全試合に出場して存在感を見せつける。
その夏に、2部降格となったグルノーブルからトミ・トムスクへレンタル移籍。ロシアでは本田との対決もあったが、7試合に出場したのみで半年でフランスに戻った。
その後はポーランドやジュビロ磐田でプレー。37歳になった現在はJ2の横浜FCに所属している。