モウリーニョがユナイテッドで犯している「5つの大きな失敗」

『Sportskeeda』は28日、「ジョゼ・モウリーニョがマンチェスター・ユナイテッドでしている5つの失敗」という記事を掲載した。

今季の開幕から3試合で1勝2敗。トッテナムに0-3と敗れたことでさらに批判を受けることになったユナイテッド。監督を務めるモウリーニョへの風当たりはさらに強くなっている。

海外の日本代表最新情報、Jリーグ超ゴールはこちら

解任も噂されるモウリーニョが、この2年余りでやってきた5つの致命的な失敗とは?

選手たちをレベルアップできていない

希望を失ったルイス・ファン・ハールを置き換えるためにモウリーニョがやってきたとき、多くのファンは選手たちのレベルアップを期待した。

それは、ファン・ハールの窮屈な指導を受けていた選手たちに「もっとやれるはずだ」という期待があったからだ。スペシャルワンという戦術の天才の下で。

それから3年目を迎え、その期待が崩れ去ったのは明らかだ。ジェシー・リンガードを除けば、彼が来てから劇的に良くなった選手がいない。

クリス・スモーリングとフィル・ジョーンズは相変わらず悪い意味で恐ろしいDFであり続けていて、コメディアンのような守りを見せる時がある。

ラッシュフォードはアカデミーから育った選手だが、「それらしい」知性なしのスピードとフィニッシュ頼りの選手になってしまっており、代表に選ばれ続けているのが不思議だ。これなら他のクラブにもっと適当な人材がいる。

アントニ・マルシャルやルーク・ショウについては言わなくてもいいほどだ。

ビッグクラブにしては平凡な選手が多すぎる

モウリーニョが率いているマンチェスター・ユナイテッドで目を引く特殊な点は、ヤングとバレンシアをサイドバックとして使い続けていることだ。

彼らは良いプロ選手だがもう30代となっており、これからあまり向上することはないし、さらにウイングからコンバートされた存在だ。

ユナイテッドのメンバーは、プレミアリーグとチャンピオンズリーグを優勝することを狙うにしては、平凡な選手で満ちてしまっている。

マンチェスター・シティのグアルディオラ監督なら、おそらく一気に放出して入れ替えているであろう選手たちが、まだチームに残っている状態だ。

リンガード、ラッシュフォード、ジョーンズ、スモーリング、ヤング、フェライニ、ダルミアン。彼らはもう少しレベルを下げてプレーするべきであり、ユナイテッドで場所を与えられ続ければ批判を呼ぶだけだ。

もちろん、タイトルを獲得できるチームも時に「貢献できる平凡な選手」を必要とするものだ。しかし、いい選手がずっと一貫性を持ってプレーしなければ、頂点には登れない。

人材マネジメントがひどい

スペシャルワンが成功したキャリアを歩んできた理由の一つが、選手を管理する能力だった。どこのクラブでも、選手に自分のビジョンを植え付け、トロフィーと栄光を手にしてきた。

レアル・マドリーのときにも今日のような兆候はあった。多くのタイトルを獲得してきた選手ばかりのドレッシングルームで、モウリーニョは彼の哲学を浸透させられず、多くの摩擦を生み出した。

それはFCポルト、チェルシー、インテルなどで経験した状況とは大きく違っていたはずだ。

マンチェスター・ユナイテッドではどちらかといえばレアル・マドリーに近い雰囲気だ。

ポール・ポグバとの関係は見るからに悪く、本人たちがどう取り繕おうが誰にでもわかる。マルシャルやショウともだ。それらの選手の成績も落ちている。

選手からポテンシャルを引き出すことができておらず、スペシャルワンの哲学はマンチェスター・ユナイテッドの文化と矛盾しているように見える。

一貫したスタイルのプレーを実装できていない

『モウリーニョ政権下のマンチェスター・ユナイテッドは、どんなプレースタイルを持っているのか?』

それはおそらく、モウリーニョがマンチェスター・ユナイテッドにやってきてから取り組まずにいた最大の問題なのではないか。

ファーガソン監督が去ってからというもの、クラブのスタイルは混在している。クロスを入れて神に祈るモイーズ、眠気を誘うポゼッションのファン・ハール、そして場当たり的なモウリーニョ。

結局この3年目になってもベストな11名が確定できないし、自分たちのシステムが何であるのかを選手が理解していないように見える。

それが退屈かつ落ち着かず、悲惨な混乱を招くサッカーを導く大きな理由になっている。

解説者も、ファンも、選手でさえも、モウリーニョのサッカーをシンプルに説明できない。

補強が当たらなさすぎる

モウリーニョがどう取り繕おうが、彼はユナイテッドの歴史上最も大きなお金を使っている監督だ。2016年にやってきてからというもの、補強に3億9000万ポンド(およそ567.76億円)を投じてきた。

ムヒタリャン、ポグバ、マティッチ、リンデレフ、バイリーら。エースとして存在感を発揮しているルカクを除けば、絶対的に成功したとは言い難い者ばかりだ。彼らはユナイテッドに来る前のほうがいいプレーをしていた。

リンデレフは今や失敗に失敗を重ねており、ムヒタリャンはかなりひどかった。ドルトムントで見せたような才能を生かせる場を与えられなかったこともだ。

問題は、この補強政策に一貫性も計画もないように見えることだ。『どんなチームを構築するために誰を取っているのか』クラブは説明ができるのだろうか?

『パスサッカーを構築するためにアレクシス・サンチェスを獲る』ならわかるが、今の戦術を使うのであれば彼は間違いなく必要なかっただろう。もちろん、ムヒタリャンを残しておく意味もあまりなかったが…。

そして、ポグバはユヴェントス時代と比べ物にならないような低調さであるし、マティッチもチェルシーでのプレーほどではない。

© 株式会社ファッションニュース通信社