ノリス、マクラーレンF1でのバンドーンは「不運だった」と指摘。マグヌッセンも現状に同情

 2019年からストフェル・バンドーンに代わって新たにマクラーレンF1チームに加入するランド・ノリスは、バンドーンはF1デビュー以来の不運な環境の犠牲になったのだと考えている。

 ジュニア時代のバンドーンは非の打ち所のないパフォーマンスと記録を有しており、2017年に一流チーム加入が決まった際の高い評価についても、好意的に見られていた。

 しかしながらホンダとの提携に失敗し、内部のマネジメントにも苦しんでいたマクラーレンは、経験の少ないバンドーンにとってはひどく大きな挑戦となり、結果的には乗り越えることのできない壁となってしまった。

 ノリスは26歳のバンドーンの才能を信じる者のひとりであり、彼は良いチームにいたもののタイミングが悪かったのだと指摘している。2019年のマクラーレン加入が決定した後、ノリスは以下のように語った。

「僕はストフ(バンドーン)のことを、とても良いドライバーだと評価している。多分、グリッド上の大半のドライバーよりも上だろう」

「けれどもマクラーレンがおそらくは史上最悪とも言える時期に、フェルナンド(・アロンソ)に対抗すべくF1に行くというのは、簡単な状況ではない。それまではすごく良いチームにいて、常に勝利をかけて戦っていたのだから」

「世界中に大勢いる良いドライバーたちが、20人にまで絞り込まれるカテゴリーに参入していくんだ。全員がとても優れたドライバーだ」

「基本的には、彼が放り込まれた不運な状況は、おそらく考えうる限り最も難しいものだったと思う」

 バンドーンの苦境に心から同情しているのはケビン・マグヌッセンだ。彼は2014年にマクラーレンからF1デビューを果たしたものの、たった1年で放出されている。

 マグヌッセンはバンドーンに送れるアドバイスは特にないと話しているが、自身の経験をもとに、彼には新たなスタートが必要であるとの見解を示した。

「個人的に、彼には大きな才能と能力があると思っている。だから彼は努力しながら自分のベストがどこにあるのかを探り当て、自分にはできるということを理解するのがいいと思うんだ」とマグヌッセン。

「僕自身としては新たなスタートを切って、本当に自分をサポートしてくれる場に来れたことが良かったとしか言えないな」

「ここ(ハース)に来て、チームからのサポートや貢献といったものを感じられるようになったことが、僕が自信を得たりリラックスするという点で大きな助けになった」

「ミスを犯すことや、パフォーマンスがあまり出せないことを心配しなくていい。実際に走ること、上手くやること、自分の才能からパフォーマンスを引き出すことに集中していればいいんだ。常に心配事を抱えているのではなくてね」

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