劇的と喜ぶべき? 今節のブンデスで75分以降に13ゴールも決まっていた!

3連敗と苦しむシャルケ photo/Getty Images

面白い展開と喜ぶだけでいいものなのか。今節のブンデスリーガは少しばかり珍しい展開となった。終盤にゴールが決まるパターンが続出したのだ。独『DW』が特集しているが、75分以降に決まったゴールは計13点もあり、何より試合終了間際に決まるケースが多かった。

例えばヴォルフスブルクとヘルタ・ベルリンの一戦では87分までヘルタが1-0でリードしていたのだが、ヴォルフスブルクがPKで同点に。しかしその3分後にヘルタが勝ち越し、これで試合が決まったかと思われたアディショナルタイムにアドミル・メーメディがゴールを決めてヴォルフスブルクが2-2の引き分けに持ち込んだ。

宇佐美貴史の所属するデュッセルドルフも、86分まで1-0とリードしていたのに同点に追いつかれ、88分にPKを決めて再び勝ち越すというドタバタ劇。アウグスブルクはマインツ相手に82分まで1-0とリードしていたが、87分とアディショナルタイムに得点を許して1-2で敗れている。

大迫勇也の所属するブレーメンも、アディショナルタイムに失点してデュッセルドルフと1-1のドローに。シュッツトガルトは80分まで3-1とリードしていたにもかかわらず、81分と83分に立て続けに得点を許してフライブルクと3-3で引き分けた。劇的な展開とも言えるが、同メディアは集中力が切れた酷いゲームと評価しているのだ。同点に追いつく粘りを評価することもできるが、リードしている側が上手く守り切れていないと言いかえることもできる。

しかも今季のブンデスリーガは波乱含みだ。昨季上位に顔を出していたシャルケとレヴァークーゼンが3連敗スタートを切り、最下位に沈んでいるのだ。しかもシャルケはチャンピオンズリーグ、レヴァークーゼンはヨーロッパリーグの戦いが待っている。ここから過密日程になれば、さらにリーグ戦に悪影響を及ぼす可能性も考えられる。

終盤の失点でリードを守れなかったり、シャルケやレヴァークーゼンが勝ち星を稼げないとなると、ますますブンデスリーガはバイエルンの一強状態が加速してしまう。早くも3連勝スタートのバイエルンの独走が始まった予感さえあり、他クラブがドタバタしすぎているのは考えものだろう。ニコ・コバチが去ったフランクフルトも1勝2敗スタートと苦戦しており、もうドルトムントくらいしかバイエルンを追いかけられそうなチームがいない。あまりに早い段階からバイエルンが独走してしまうのはリーグにとって良い状態とは言えないだろう。

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