作家の安部さん 西海など取材 雑誌紀行の企画で来県

 長崎新聞に小説「家康」(2015年10月~16年8月)を連載した作家の安部龍太郎さん(63)が28日、小学館の月刊誌「サライ」の紀行企画「半島を行く」の取材で西海市を訪れた。
 安部さんは福岡県出身。小説や漫画に本県を登場させ、県外からの誘客を図る「描いてみんね!長崎」事業で県が招いた。28日から30日まで長崎や西海、南島原などで取材。これを基に、西彼杵半島と島原半島を取り上げる「長崎編」を執筆する。
 安部さんは28日、1562年にポルトガル船が入港し、南蛮貿易とキリスト教布教の拠点となった西海町の横瀬浦などを訪問。当時、教会が建てられたと伝わる横瀬浦公園では、さいかいガイドの会の土井宣博さん(67)の案内で展望台から港を眺め、宣教師ルイス・フロイス像などの説明を受けた。
 安部さんは「横瀬浦は素晴らしい地形。海の男たちにとっては理想郷だったのだろう。長崎編では戦国期のキリスト教の歴史に光を当てたい」と話した。

横瀬浦に上陸した宣教師、ルイス・フロイスの説明を受ける安部さん(中央)=横瀬浦公園

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