レンタカー観光1000円補助 南島原市 原城跡などへ誘客策

 世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」構成資産の一つ、原城跡がある南島原市は、登録記念の誘客策として、市内への来訪者のレンタカー利用料を千円補助する事業を始めた。補助を受けられるのは、事業に協力するレンタカー会社の計8店。客は店舗窓口で受け取る用紙に市内観光施設でスタンプを押せばキャッシュバックされる。
 市内には路線バスは通るが鉄道はなく、公共交通機関が少ない。原城跡や他の観光スポットを周遊する際は個人客が車を使うことが多いため、市が誘客や周遊促進のため9月に同事業を始めた。期間は来年3月15日まで。予算は210万円。利用が2100件分に達し次第終了する。
 Jネットレンタカーの7店(長崎、佐世保、大村、諫早各市と佐賀、福岡両県)と、ニコニコレンタカーの1店(島原市)で利用可能。客は店舗窓口で用紙を受け取り、原城跡近くの原城温泉真砂や有馬キリシタン遺産記念館(ともに南有馬町)、道の駅みずなし本陣ふかえ(深江町)のいずれかでスタンプを押せば、車の返却時に窓口で千円が戻ってくる。市内の他の施設を利用したことや、買い物したことが分かるレシートなどを提出すれば、スタンプの代わりとしてキャッシュバックを受けられる。
 島原市のニコニコレンタカー島原外港店は「周知が広まりお客が増えれば、3者ともメリットがある」。協力店舗を随時募集中で、南島原市の担当者は「好評なら事業の継続も検討したい」と話す。

観光客でにぎわう原城跡=南島原市南有馬町

© 株式会社長崎新聞社