IMSA第12戦:マツダDPiがダブル表彰台獲得。優勝は争いはファイナルラップで明暗

 10月13日、IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC)の2018年シーズン最終戦『モチュール・プチ・ル・マン』がアメリカ、ロード・アトランタで行われ、10時間の決勝レースをコニカミノルタ・キャデラックDPi-V.Rの10号車キャデラック(ランガー・バン・デル・ザンデ/ジョーダン・テイラー/ライアン・ハンター-レイ組)が制した。

 2018年で開催20周年となった今季のプチ・ル・マンのスターティンググリッドは、2018年限りでモータースポーツ活動を終了するテキーラ・パトロンのパートナーチームであるテキーラ・パトロン・ESM、22号車ニッサンDPiを先頭に、マツダチーム・ヨーストの77号車と55号車マツダRT24-P DPiが続き、グリッド上位を日本メーカーのマシンが占める形となった。

 迎えた決勝ではトップ3が順当にスタートを決めてレースを進めていくが、開始からわずか25分後にトップを走る22号車ニッサンにアクシデントが発生。左リヤタイヤのパンクによって序盤から周回遅れとなってしまう。また、ニッサンDPiに代わって首位に立った55号車マツダも1時間50分経過時に左リヤタイヤがホイールごと脱落するトラブルに見舞われ、こちらも大きく順位を落とすことに。

 比較的落ち着いたレース展開となった中盤戦になると、1回目のピットストップ時に遅れを取った77号車マツダが上位に復帰。また、後方からのスタートとなっていた10号車キャデラックもトップ争いに加わってきた。

 レースに緊張感が漂い始めたのは残り2時間を切ってから。8時間30分を迎える直前に、この日最後のフルコースイエロー(FCY)が導入されると、Pクラスは全車がピットに向かいラスト90分のスプリント戦へと移行していく。ここでトップに立ったのは序盤に順位を落とした22号車ニッサンだ。

 最終戦で有終の美を飾りたいピポ・デラーニ駆る22号車は、総合2番手につける77号車マツダ以下の後続車を引き連れながら首位の座をキープし、残り45分頃に訪れるPクラス最後のピットタイミングを迎える。このピット作業を終えてもトップを死守したニッサンDPiだったが、ピットアウト後にはマスタング・サンプリング・レーシングの5号車キャデラックDPi-V.Rに1秒差に迫られてしまう。

■マツダ、燃費の良さを生かしてダブル表彰台獲得

IMSA WSCC第12戦プチ・ル・マン スタートシーン

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