災害時の医療研修会 口腔ケアや管理学ぶ 長崎県歯科医師会

 長崎県歯科医師会の災害対策研修会が13日、長崎市茂里町の県歯科医師会館であり、会員が遺体の身元確認や口腔(こうくう)管理などの保健医療活動に関する知識を深めた。
 毎年開催し6回目。災害時に連携する県警や第7管区海上保安本部、長崎大などの関係者も含め約110人が出席した。
 県歯科医師会によると、東日本大震災には会員5人、熊本地震には9人が派遣された。宮口嚴(つよし)会長はあいさつで「地震、豪雨、台風災害はいつどこで起きるか分からない」と備える必要性を強調した。
 東京医科歯科大の中久木康一助教が多職種連携について講演した。誤嚥(ごえん)性肺炎を予防しながら被災者が口から食べ続けられるようにと開発された多角形状の「KTバランスチャート」を紹介。「口腔ケアだけでなく、リハビリや調理の状況も把握し管理できる。介護士や栄養士らとの情報共有が大事だ」と語った。会員は県警のDNA型鑑定についても学んだ。

災害時の歯科支援について学んだ研修会=長崎市、県歯科医師会館

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