今季103勝のアストロズ 今オフは先発投手と捕手の補強に照準

リーグ優勝決定シリーズでレッドソックスに敗れ、ワールドシリーズ連覇を目指したシーズンを終えたアストロズ。主力選手の大半は来季以降も契約が残っており、チームの骨格は来季も変わらない。しかし、これはアストロズが静かなオフシーズンを過ごすことを意味するわけではなく、ジェフ・ルーノウGMによると、今オフのアストロズは先発投手と捕手の補強を目指す方針だ。

アストロズは今季30試合以上に先発したジャスティン・バーランダー、ゲリット・コール、ダラス・カイケル、チャーリー・モートンの4投手のうち、カイケルとモートンがフリーエージェントとなる。さらに今季途中にエンゼルスから獲得したマーティン・マルドナードもフリーエージェントとなり、ブライアン・マッキャンも年俸1500万ドルの球団オプションが行使されない見込みである。つまり、先発投手2名と主力級の捕手2名が一気にチームを去ることになるのだ。

MLB公式サイトでアストロズの番記者を務めるブライアン・マクタガートによると、アストロズがカイケルとの再契約に動く可能性は低いという。一方、今季終了後の現役引退を検討していたことが報じられているモートンは来季もアストロズの一員として現役を続行したい意向を示しており、15勝3敗、防御率3.13、201奪三振という今季の好成績を考慮すると、アストロズがモートンとの再契約に動く可能性は高い。また、両投手ともアストロズからクオリファイング・オファー(今オフの金額は1790万ドル)を提示される可能性がある。

アストロズは球団内にブラッド・ピーコック、コリン・マクヒュー、ジョシュ・ジェームス、有望株のフォレスト・ウィットリーといった先発ローテーション候補を多数抱えており、カイケルとモートンの両方が流出してもパニックに陥ることはないだろう。しかし、ランス・マカラーズJr.が右肘の状態に不安を抱えているという事情があり、先発ローテーションの空席は2枠では済まないかもしれない。

また、マルドナードとマッキャンに代わる正捕手候補としてはフリーエージェント市場でヤスマニ・グランダルやウィルソン・ラモス、トレード市場でマーリンズのJ.T.リアルミュートの獲得に動く可能性がある。ルーノウは信頼できる捕手を3~4人抱えておく必要性を説いており、アストロズが有力捕手の獲得に動くのは間違いなさそうだ。

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