【平成の長崎】両国の友好発展を願う 日蘭交流400周年記念式典 平成12(2000)年

 日蘭交流四百周年を記念する「ながさき阿蘭陀年」のメーン行事、日蘭交流四百周年記念式典が2000年4月20日、長崎港常盤・出島埋め立て地の「にちらん広場」で、約1200人が参加して開かれた。皇太子殿下とオランダのウィレム・アレキサンダー皇太子が出席されたほか、オランダ側はファン・アールツェン外相、ファン・ローイ蘭日四百周年実行委員会会長らが出席、日本側は金子知事、伊藤長崎市長らが迎えた。
 皇太子殿下は「かつて高校生の折、出島を初めて訪れ、西洋との交流の窓口になっていたことに感銘を覚えた。長崎で両国の結び付きの歴史に思いをはせ、一層の友好を誓い合うことは意義深い」とお言葉。金子知事は歓迎のあいさつで「これからのオランダとの交流の積み重ねが、国際協力の一つの理想の形となるよう努力したい」と述べた。アトラクションでは、長崎くんちの出し物、コッコデショと竜踊りが披露された。
 皇太子殿下とアレキサンダー皇太子は、長崎市内の出島と県立美術博物館の「オランダ女王陛下のロイヤルコレクション展」をご鑑賞。皇太子殿下は平和公園、同市立博物館の「大出島展」も訪れ、同日夕、長崎空港から東京へ戻られた。アレキサンダー皇太子はハウステンボスに宿泊した。(平成12年4月21日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

「ながさき阿蘭陀年」のメーン行事として、皇太子殿下、オランダのアレキサンダー皇太子が出席して開かれた日蘭交流400周年記念式典=長崎港常盤・出島埋め立て地「にちらん広場」
当時の出島の様子を復元した一番船船頭部屋で、展示品を興味深そうにご覧になる両国の皇太子殿下=長崎市出島町

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