映画「せんせい」18日上映 黒崎中で 来春の閉校記念事業 元教諭の故山口竹子さんモデル

 30年以上前、平和の大切さを訴え多くの反響を呼んだ映画「せんせい」が18日、長崎県長崎市東出津町の長崎市立黒崎中体育館で上映される。同校は映画のモデルになった被爆者の故山口竹子さんが教員として勤務。来春の同校閉校を記念し、出津・黒崎文化まつり実行委が主催する。誰でも鑑賞できる。無料。

 長崎市に原爆が投下された1945年8月9日の約1週間後、山口さんは家族と住んでいた長崎市南部から爆心地付近を歩き、父の実家がある西彼瀬戸町板浦(現西海市大瀬戸町瀬戸板浦郷)に避難した。長崎大卒業後、1955年春から4年間、黒崎中に美術や国語の教員として勤務。1967年に急性骨髄性白血病を発症し、32歳の若さで亡くなった。

 山口さんは多くの教え子に慕われていた。映画「せんせい」は、山口さんをモデルにした小学校教諭が五島から黒崎地区のある西彼外海町(現長崎市)に赴任し、児童と触れ合う姿を描いている。長崎映画センター(現県映画センター)が企画し、1982年に完成。103分。県内外の小中学校などで上映された。主演は女優の五十嵐めぐみさん。

 開場は午後1時、上映は同1時半から。駐車場は黒崎中運動場を開放する。問い合わせは同実行委事務局(電0959・25・0598)。

映画「せんせい」のワンシーン(映像企画製作)

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