ドジャースがベテラン二塁手・アトリーをリリース 現役引退へ

ドジャースは今年2月に2年契約を結んでいたチェイス・アトリーをリリースした。39歳のベテラン二塁手は、これにより正式に現役を引退することが可能となった。ドジャースとの契約が来季まで残っていたアトリーだが、今年7月に今季が自身のファイナル・シーズンになることを明言していた。

アトリーは今年7月に開いた引退記者会見で「私が経験した最も困難な時間は、パートタイムの父親でいることだった」と現役引退を決断した理由を説明した。「だから、現役を引退することを決めたんだ。フルタイムの父親になる準備はできているよ」とアトリー。2000年代を代表する名二塁手は、家族と過ごす時間を優先するためにユニフォームを脱ぐことを決断した。

アトリーはメジャーで16シーズンにわたってプレイし、最初の12シーズン半をフィリーズの一員として過ごしたあと、2015年のシーズン途中にドジャースへ移籍。ドジャースでは3シーズン半を過ごした。なお、フィリーズと1日契約を結び、フィリーズの一員として現役を引退することが有力視されているようだ。

オールスター・ゲームに6度選出されるなど、球界を代表する二塁手として活躍したアトリーは、主力選手として2008年のフィリーズのワールドシリーズ制覇にも大きく貢献。ジミー・ロリンズ、ライアン・ハワード、ジェイソン・ワースといった選手たちとともに、フィリーズの地区5連覇(2007~2011年)の立役者となった。

ドジャース移籍後は不動のレギュラーではなく、準レギュラーとしてチームを支える立場に回ったが、ドジャースはアトリーの経験やクラブハウスでの存在感を高く評価し、毎年契約を更新。16年の現役生活で通算打率.275、259本塁打、1885安打をマークし、シルバースラッガー賞にも4度選出された。

ドジャースのアンドリュー・フリードマン野球部門社長は「私にとって、彼は考える間もなく殿堂入り選手だよ」とコメント。通算成績から判断すると、実際の殿堂入りは難しいかもしれないが、アトリーが名二塁手として一時代を築いたことは間違いない。また1人、名選手がフィールドを去った。

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