モリゾウこと豊田章男社長がS耐デビュー。親子でバトンをつなぐ/スーパー耐久最終戦トピックス

 11月3~4日に岡山国際サーキットで最終戦が開催された2018年のピレリ・スーパー耐久シリーズ。ここではそんな岡山ラウンドのレースウイークで見られたトピックスをご紹介する。
 
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■モリゾウ、スーパー耐久デビュー戦で親子共演

“モリゾウ”こと豊田章男トヨタ社長が、今回のS耐最終戦でシリーズデビューを果たした。モリゾウはニュルブルクリンク24時間での海外レースや国内ラリーへの参戦経験はあるものの、S耐久への出場はこれが初となった。

 T’S CONCEPT小倉クラッチ86にはレギュラードライバーとして長男の豊田大輔が出場しており、開幕戦からその様子を見に現場には来ていたが、今回はCドライバーとしてレースに出場。

 予選も無事通過して本戦では、大輔の後を受けてコースへ。交代する前にデフトラブルに見舞われたため、上位入賞の可能性はなかったが無事20周を周回し、今度は大輔へバトンタッチ。ゴール時にはプラットフォームのフェンスに上ってゴールを見届けた。

 親子リレーで完走12位という結果については「よろしかったんじゃないですか?」とニコニコ。最後までレースをエンジョイしていた。

豊田親子が駆ったT’S CONCEPT小倉クラッチ86

■ジネッタが国内レースデビュー

 英国のメーカー、ジネッタが製造するGT4マシン、G55 GT4がST-Zクラスにデビューした。ジネッタの車両は英国GT選手権や欧州のレースを中心に活躍しているが、日本での知名度は低かった。

 パイプフレームのモノコックにフォード・マスタングにも搭載される3.7リッターのV6エンジンを搭載するFR車で、デビュー戦はMOLAがメンテナンスを担当する。

 予選や決勝のタイムを見るとST-TCRクラスよりもやや速いものだった。「動きがフォーミュラみたいで、運転していて楽しい」とドライバーの安田裕信はコメントした。

 レースではタイヤかすがキルスイッチをヒットして、グランドスタンド前でストップ。何とかエンジンをかけ直して、デビュー戦を無事完走している。

日本レースデビューを果たしたジネッタG55 GT4

■小林崇志、31歳のお祝いは?

 11月8日に31歳の誕生日を迎える小林崇志のバースデーセレモニーが、4日のピットウォーク時に行われた。今年既にST-TCRクラスのチャンピオンを確定させている#97 Modulo CIVIC TCRだが、ここに98号車の飯田太陽も加わってささやかなパーティーが開かれた。

 すると小林は、あらかじめ用意されていた顔ペシャ用のクリームの餌食に! ついでに一番若手の大津弘樹にもそのとばっちりが! なおケーキは無事だったことを報告しておきます。

31歳を迎えた小林崇志。顔ペシャ用クリームの餌食に
最若手大津もクリームの餌食に

■順位ディスプレーは順調にテスト中

 毎戦のようにお伝えしている『レースポジションディスプレイ』。各車のリヤクォーター部に装着された樹脂製ボード内のLEDが点灯して順位を伝えるというもの。

 今回は決勝レースでST-Xクラス全車でテスト運用された。この順位表示は非常に分かりやすかったので、2019年はぜひ多くのクラスで運用されることを祈りたい。

決勝でテスト運用されたレースポジションディスプレイ

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