メクル 第324号 ビブリオバトルで熱戦 時津の中学生「おすすめ本」紹介

 西彼杵(にしそのぎ)郡時津(とぎつ)町の中学生によるビブリオバトル大会が10日、同町浦郷(うらごう)の時津公民館でありました。町立時津中と鳴北中、青雲中の代表計6人が「おすすめ本」の魅力(みりょく)を紹介(しょうかい)。来場者約200人の投票で、青雲中2年、田代小百合(たしろさゆり)さん(13)の「毎年、記憶(きおく)を失う彼女(かのじょ)の救いかた」(望月拓海著(もちづきたくみちょ))がチャンプ本にかがやきました。

 ビブリオバトルは、出場者が決められた時間内に自分が選んだ本への思いなどを発表し、聴衆(ちょうしゅう)が「読みたい」と思った本に投票する書評(しょひょう)合戦。聞く人にいかに共感してもらうかが腕(うで)の見せどころです。

 田代さんが取り上げた本は、両親が事故(じこ)死した直後に記憶(きおく)が毎年もどる女性(じょせい)の恋愛(れんあい)ミステリー。田代さんは物語の展開(てんかい)や主人公の心情(しんじょう)を伝え、「この恋(こい)の秘密(ひみつ)を知ったとき、涙(なみだ)がとまらなくなりました」「ぜひ手に取っていただきたい」と熱く語りました。

 「好きなものを堂々と発表できるバトルは楽しい」と田代さん。ほかの5人も熱弁(ねつべん)をふるい、会場とのやりとりも、もり上がりました。聴衆の中には自分が投票した本を早速手に取った人もいることでしょう。

おすすめの「毎年、記憶を失う彼女の救いかた」がチャンプ本に選ばれた青雲中の田代さん(左)=時津公民館

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