今年から始まったUEFAネーションズリーグのグループステージが最終節を迎え、リーグAではイングランドとクロアチアが対戦。勝てば決勝ラウンド進出が決まる一戦は、手に汗握る展開となった。
首位スペインを勝ち点差「2」で追いかける両チームは、引き分けではグループ突破できない状況となったグループ4最終節に。序盤は聖地ウェンブリー・スタジアムの大声援を受けたイングランドが攻勢に出る。ハリー・ケインやラヒーム・スターリングといったプレミアリーグで好調の選手が積極的にシュートを狙いクロアチアのゴールを脅かす。得点まであと一歩のところまで迫るものの、前半はスコアレスで折り返す。
後半に入ってもイングランド優勢は変わらず、サイドからの攻撃で相手を揺さぶりチャンスを窺う。しかし、先に得点を決めたのはクロアチアの方だった。57分にアンドレイ・クラマリッチがペナルティエリア内でボールをキープすると、強引に打ったシュートがDFに当たりそのままゴールへ。イングランドが予期せぬ形で失点を喫してしまう。勝ち抜けるためには2得点が必要になったスリーライオンズ。数々のドラマを生んだ聖地ウェンブリーで、奇跡のような展開が起こる。78分、右サイドからのロングスローが送られると、最後はジェシー・リンガードが押し込んで同点に。さらに観客のボルテージが最高潮に達した85分、左サイドからのFKをケインがつま先を伸ばしてゴールに流し込み、値千金の逆転弾をゲット。勝ち点を「7」まで積み上げたイングランドが苦境乗り越え決勝ラウンド進出を果たした。
