JFEスチールとJFEシビル、耐震・制振ダンパーで国内最大級の高軸力品開発

超高層建築物へ適用

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 JFEスチールとJFEシビルは20日、地震の際に建物の揺れを低減する座屈拘束ブレース「ハーフ十字ブレースダンパー」で、国内最大級の高軸力タイプを開発したと発表した。軸力材に高強度鋼を使用することで従来比2倍の軸力を発揮できる。今後、高層・超高層建築物への適用に向け積極的に拡販し、年間1億円の販売を目指す。

 座屈拘束ブレースは柱や梁から伝わる力を負担する軸力材と圧縮時に軸力材の座屈を防止するための補剛管で構成。地震によって建物に生じる力をブレースに吸収させ建物全体の揺れを低減できる。「ハーフ十字ブレースダンパー」は十字型断面の軸力材と溶接4面ボックスの補剛材が鋼板で組み立てられるため、設計軸力に応じて最適な断面を選定できる特長を持つ。

 今回、軸力材にJFEスチールの建築構造用550N/平方ミリメートルTMCP鋼材「HBL385」を新たに適用。最大板厚は70ミリで降伏軸力が1万5千kN級の高軸力ブレースを実現可能となった。JFEグループの耐震・制振デバイスはJFEシビルが一元的に販売しており、これまで軸力材には建築構造用低降伏点鋼材や建築構造用圧延鋼材を使用したラインナップを展開してきた。

 しかし、近年は想定を超える地震の発生など高層化する建築物に求められる耐震性能がより高度化していることから、今回の開発に至った。開発した製品は両社が共同実施した各種構造実験によって日本建築総合試験所から構造安全性と設計法が適切であると認められており、既に同製品の建築技術性能証明を改定している。