【早稲田×慶應】 決勝戦展望 東京六大学理工系硬式野球リーグZETT杯

野球 試合サマリー

[早稲田]

リーグ1位(10勝2敗勝点5)

〈予想スタメン〉

1三 1 山下 雄大 (2/成城)

2遊 ④ 松岡 志尚 (3/都町田)

3二 23 相原 豪 (2/盛岡第一)

4一 33 上原 一将 (2/松本深志)

5右 10 高木 健輔 (3/早稲田)

6投 19 永島 史晟 (3/筑波大附)

7指 9 明 竜也 (3/八王子東)

8中 51 稗田 拓也 (2/修道)

9左 8 倉科 慧大 (1/県立東葛飾)

捕 6 金子 尚広 (3/市川)

準決勝は立教を寄せ付けず9-2でコールド勝ちを収め、順調に決勝戦へと駒を進めた早稲田。

予想スタメンは準決勝の先発と同じ10人。リコタイ特有のルールである「野手DH」として起用されている金子のリードは安定感抜群で、慶應打線の核であるリーグ首位打者・前納貴大とは市川高校時代のチームメイト。強みも弱みも知り尽くしている。

打線は慶應との過去二戦でいずれも3回までに先発の林克樹(2年/桐光学園)をノックアウトするなど、序盤にビッグイニングを作る力がある。特に昨年度リーグMVP・相原豪は林に対して4打数3安打4打点と完全に”カモ”にしている状態だ。一方で、山藤篤志と上田裕介(1年/都三田)の両右腕に対しては好機すら作れずチームで12イニング無得点に終わっているという興味深い事実も更に試合を面白くさせる。

早稲田の最大の強みは、足を使って相手バッテリーを揺さぶり、永島ー高木の必勝リレーで守り抜くという自分たちの野球が確立されていること。決勝戦の舞台でも王者の野球を貫き、悲願の二冠達成と共にワセダ黄金時代を締めくくりたい。

[慶應]

リーグ3位(6勝4敗勝点3)

〈予想スタメン〉

1指 17 税所 佑斗 (1/県立千葉)

2二 39 五十嵐 捷 (2/横浜翠嵐)

3右 20 長橋 一徹 (1/洛星)

4三 52 山口 優斗 (2/松本深志)

5中 24 前納 貴大 (3/市川)

6左 47 高辻 陽平 (2/国立)

7一 ③ 本吉 秀輝 (3/大阪星光)

8捕 2 加藤 奨大 (2/札幌南)

9遊 10 飯塚 大生 (2/桐朋)

投 32 山藤 篤志 (3/頴明館)

法政との準決勝、4-4の同点で迎えた8回。負傷交代した4番山口に代わって途中出場した清水槙利(1年/都大泉)がその日2安打目となる右前安打で出塁すると、続くリーグ首位打者・前納がなんと送りバントを敢行。ここでキャプテンの本吉が法政抑えのエース・酒井の速球を弾き返して奪った1点が決勝点となり、慶應が総力戦の死闘を制して決勝進出を決めた。リーグ戦で連敗を喫した宿敵へのリベンジへ向けて、慶應のモチベーションは極めて高い。

ミスター慶應No.5山藤篤志は準決勝の先発マウンドでは4回3失点と決して良い内容ではなかったが、早稲田打線に対して7イニングを無失点に抑えている相性の良さを買われて決勝でも先発を務める可能性が大きい。ZETT杯決勝戦の勝利投手となり、翌日に控える三田祭でも続いてミスター慶應の栄冠を手に入れたいところだろう。もう一人のエース・林克樹は早稲田に対して5回0/3を投げて10失点と散々な結果。しかしリリーフに配置転換された後半戦は打って変わって驚異の防御率0.00を維持しており、今回の決勝戦で雪辱に燃える気持ちは誰よりも強い。

投手王国早稲田を打ち砕くための打線のキーマンは、女房役の加藤奨大。決勝戦でも登板が予想される南智樹(2/米子東)、永島の両サウスポーに対して7打数3安打4打点と好相性を誇る加藤の前にランナーを溜め、少ない好機を生かしたい。

リーグ第1戦5-2、第2戦5-4といずれも接戦の末に早稲田が連勝で勝点を獲得した2018年の早慶戦。24日の決勝戦でも、平成最後の伝統の一戦にふさわしい息詰まる激戦を期待したい。試合は横浜市瀬谷本郷公園野球場にて17時45分開始予定。

文:小池颯

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