フリーエージェント市場の「お買い得」候補はラウリー

ブライス・ハーパー、マニー・マチャド、パトリック・コービンといった大物選手たちが注目を集めている今オフのフリーエージェント市場だが、昨オフのマイルズ・マイコラス(カージナルス)やヨーリス・チャシーン(ブリュワーズ)のような「お買い得」物件となる可能性のある選手たちもいる。MLB公式サイトのアンドリュー・サイモンは、自身の記事のなかで今オフの「お買い得」候補を紹介し、その筆頭としてアスレチックスからフリーエージェントとなったジェッド・ラウリーの名前を挙げている。

若くしてスターの座に登り詰めたハーパーとマチャドを筆頭に、サイ・ヤング賞経験者のダラス・カイケル、大物クローザーのクレイグ・キンブレル、自己最高のシーズンを過ごしたばかりのコービンらが市場を賑わせている今オフだが、これらの大物選手が大型契約を手にして活躍するのはある意味当然のこと。より効率的なチーム強化をするためには、今季のマイコラスやチャシーンのような「お買い得」物件を発掘することがチームにとって重要となる。

現在34歳のラウリーは、今季アスレチックスで自己最多の157試合に出場して打率.267、23本塁打、99打点、OPS.801の好成績をマーク。初めてオールスター・ゲームに選出され、ア・リーグのMVP投票でも得票したほどの活躍ぶりだった。故障に泣かされ続けてきたキャリアだったが、アスレチックスでプレイした直近2シーズンはいずれも153試合以上に出場。選球眼も優秀で、「打てる二塁手」として魅力的な存在となっている。

特に、直近2シーズンでは、FanGraphsによると、ハーパーが記録したWAR8.3を上回るWAR8.5を記録。直近2シーズンの働きに限れば、今オフの目玉選手であるハーパーを上回っているのである。メジャー11年のうち、アスレチックス在籍の4年間はいずれも規定打席に到達しているものの、他球団でプレイした7年間は100試合未満の出場に終わるなど、健康面に不安は残るものの、二塁手の補強を目指すチームにとって魅力的な存在であることは間違いなさそうだ。

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