引退のロビー・キーンを「傑作揃いのアイルランド代表ユニフォーム」で振り返る

先日、現役引退を表明したアイルランドのレジェンド、ロビー・キーン。

キーンがプレーした時期のアイルランド代表は、当時のサプライヤーだったUmbroによって多くの優れたユニフォームデザインが登場した。ここでは、それらのユニフォーム姿で「アイルランド代表のロビー・キーン」を振り返ってみたい。

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Ireland 2001-03 Umbro

キーンは1998年に代表デビュー。このユニフォームを着て出場した2002年ワールドカップ日韓大会では、カシマスタジアムで行われたドイツ代表戦での劇的な同点ゴールをはじめ、3得点を挙げる活躍だった。

ユニフォーム:アイルランド代表/2001-03/Umbro/ホーム/2002年W杯モデル

縫製ラインに特徴があるシンプルなデザイン。当時は日本でもかなり人気の高い一着だった。番号のフォントデザインは、前期と後期で2種類存在。画像は後期型となる。

Ireland 2003-04(Umbro)

このユニフォームは欧州選手権(EURO)2004予選で使用。キーンはアルバニア代表戦とジョージア代表戦(いずれもホームゲーム)でゴールを決めたが、チームは予選敗退の憂き目にあった。

ユニフォーム:アイルランド代表/2003-04/Umbro/ホーム/EURO2004予選モデル

グラデーションと水平ピンストライプというモダンなスタイルが登場した。複数の横ストライプ柄は、おそらくアイルランド代表史上初のデザイン。グリーンとオレンジの円形エンブレムの使用は、このキットが最後となった。

Ireland 2009-10(Umbro)

このアウェイキットといえば、フランス代表と対戦した2010ワールドカップ欧州予選プレーオフに尽きる。ホームでの1stレグを0-1で落とし、背水の陣で挑んだ2ndレグはキーンのゴールで先制。試合は90分間では決着がつかず、延長戦に突入する。

そして延長前半13分、ティエリ・アンリの「ハンド疑惑のアシスト(※アンリ本人はハンドを認めている)」からウィリアム・ギャラスのゴールで追い付かれ、そのまま1-1で終了。2戦合計1-2でプレーオフ敗退が決まり、涙を飲んだ。

ユニフォーム:アイルランド代表/2009-10/Umbro/アウェイ/2010W杯欧州予選モデル

2005年以降はあまり良いデザインに恵まれなかったが、このアウェイキットは久しぶりの好デザイン。グリーンのピンストライプがオシャレだが、前述の通り悲劇のユニフォームとなった。

Ireland 2010-11(Umbro)

このユニフォームのデビュー戦となった2010年5月のアルジェリア代表戦(フレンドリーマッチ)で、キーンは2ゴールを決めて勝利に貢献。そしてEURO2012予選のロシア代表戦やアンドラ代表戦でも、ゴールを挙げている。

ユニフォーム:アイルランド代表/2010-11/Umbro/ホーム/EURO2012予選モデル

レトロ感あるデザインが話題になったユニフォーム。Umbroは2010年、「Made by Umbro」を合言葉にクラシックなデザインを投入する。同時期にサプライヤーを担当したイングランド代表、そしてクラブチームでも同様のスタイルが採用され、好評を博した。

Ireland 2011-12(Umbro)

このユニフォームを着てキーンはエストニア代表とのEURO2012予選プレーオフを戦い、敵地での1stレグは2得点の活躍でチームの勝利に貢献。ホームでの2ndレグを1-1で引き分け、見事6大会ぶりの出場を決めた。

その後、このユニフォームはEURO2012本大会でも使用。なお結果はイタリア代表、クロアチア代表、スペイン代表と同組のグループCを3戦全敗し、グループステージで敗退となった。

ユニフォーム:アイルランド代表/2011-12/Umbro/ホーム/EURO2012モデル

EURO2012予選の途中で投入された新しいホームキット。クラシックなスタイルは前モデルから継続し、濃淡のグリーンによるストライプにオレンジのピンストライプを組み合せたデザインが、新鮮な印象を与えた。

Ireland 2012(Umbro)

6大会ぶりの本大会出場となったEURO2012に合わせて投入された、新しいアウェイキット。本大会ではグループステージ最終戦のイタリア代表戦で使用した。キーンは後半41分までプレーしたが、試合は0-2で敗れている。

ユニフォーム:アイルランド代表/2012/Umbro/アウェイ/EURO2012モデル

濃淡を付けた複数色のストライプをエンブレム側に1本だけ通した、クラシックなスタイル。短命に終わったキットだったが、鮮烈な印象を残している。

Ireland 2012-13(Umbro)

主に2014ワールドカップ欧州予選で使用したホームキット。キーンはこのユニフォームを着て、W杯予選のスウェーデン代表やフェロー諸島代表からゴールを挙げている。

ユニフォーム:アイルランド代表/2012-13/Umbro/ホーム/2014W杯欧州予選モデル

襟の形状がユニークで、シンプルにグリーン一色なデザイン。歴代のキットでも、ここまで一色で占めているのは珍しい。袖口と腕下の色はホワイトで彩っている。

Ireland 2013(Umbro)

使用機会が少なかったアウェイキット。2013年6月にダブリンで行われたジョージア代表とのフレンドリーマッチは、ホームゲームながらこのアウェイキットを着用。その試合でキーンは2ゴールを決めている。

ユニフォーム:アイルランド代表/2013/Umbro/アウェイ/2014W杯欧州予選モデル

2011年のアウェイキットに引き続き、ブラックを基調としたカラーを投入。濃淡のストライプがモダンでありながら、どこかクラシックな印象の格好良いデザインだ。

Ireland 2014-15(Umbro)

代表での出場機会は少しずつ減り始める中、EURO2016予選のジブラルタル代表ではホーム&アウェイの2戦で5得点の“荒稼ぎ”。しかしジブラルタル代表以外からはゴールを奪えなかった。

ユニフォーム:アイルランド代表/2014-15/Umbro/ホーム/EURO2016予選モデル

グリーンを基調にホワイトで彩った大きめの襟付きというデザインは、60年代や70年代の代表チームのキットデザインを彷彿とさせる。パンツとソックスもグリーンだったが、基本スタイル(ファーストカラー)が全身グリーンは、意外にも史上初だった。

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