ローズら球史に残る強打者が在籍、対照的に投手は…DeNA歴代最強助っ人は?

DeNA・ロペス【写真:荒川祐史】

安打数&本塁打数1位はローズ、投打の成績トップ選手は?

 すでに1200人になろうとしているNPBの外国人選手。球史に残る選手も数多く出ている。DeNAで活躍した外国人選手について振り返ろう。

◯大洋、横浜、DeNAの外国人選手、安打数10傑。()は実働期間

1R・ローズ 1275安打(1993-2000)
2シピン 822安打(1972-1977)
3パチョレック 619安打(1988-1991)
4ポンセ 601安打(1986-1990)
5J・ロペス 575安打(2015-2018)
6ブラッグス 443安打(1993-1996)
7レオン 430安打(1983-1985)
8ボイヤー 382安打(1972-1975)
9ミヤーン 348安打(1978-1980)
10クレス 306安打(1963-1965)

◯本塁打数5傑

1R・ローズ 167本塁打(1993-2000)
2シピン 166本塁打(1972-1977)
3ポンセ 119本塁打(1986-1990)
4J・ロペス 115本塁打(2015-2018)
5ブラッグス 91本塁打(1993-1996)

◯勝利数10傑

1モスコーソ 17勝(2014-2016)
2ウィーランド 14勝(2017-2018)
3セドリック 14勝(2004-2005)
4グスマン(ドミンゴ)13勝(2002-2003)
5ホルト 11勝(2002-2003)
6パットン 9勝(2017-2018)
7クルーン 8勝(2005-2007)
8バワーズ 7勝(2001-2002)
8ランドルフ 7勝(2009 2010・2011)
10エスコバー 5勝(2017-2018)

◯セーブ数5傑

1クルーン 84セーブ(2005-2007)
2ソーサ 22セーブ(2013-2014)
3ギャラード 8セーブ2003-2004
4パットン 7セーブ(2017-2018)
5エスコバー 2セーブ(2017-2018)

ローズは打点王2回&首位打者1回、ロペスはDeNAとなって最も活躍

 1950年に山口県下関を本拠地として誕生した大洋ホエールズは1953年に松竹ロビンスと合併して、大洋松竹ロビンスとなる。1955年にふたたび大洋ホエールズとなり、1978年に横浜大洋ホエールズ、1993年に横浜ベイスターズ、そして2012年から横浜DeNAベイスターズとなった。

 チーム最初の外国人は、1961年、東映から移籍したハワイ出身日系人のスタンレー橋本だ。優秀な外国人選手が入団するようになったのは、1964年に通訳、スカウトとして牛込惟浩氏が入団してから。牛込氏はアメリカでの実績だけではなく、人柄や順応性などもチェックして外国人選手をスカウトした。2000年までに入団した外国人選手のほぼすべてを牛込氏が担当した。

 牛込氏がスカウトした外国人選手で、最高の実績を上げたのがロバート・ローズだ。ローズはエンゼルス時代は控えだったが、横浜では打点王2回、首位打者1回。1998年の優勝時の中心選手となった。また1999年にはNPB史上2位の153打点をあげている。

 クリート・ボイヤーは、ヤンキースのスター三塁手。MLBでゴールドグラブを獲得していたが、NPBでもダイヤモンドグラブを2回受賞した守備の名手だった。ジョン・シピンは、長髪と髭がトレードマークで「ライオン丸」と呼ばれ、子供に人気があった。3割を3回マーク。巨人に移籍後、長髪を切り、髭をそって話題になった。

 DeNA時代に入って最も活躍したのは、現役のホセ・ロペス。マリナーズのレギュラー内野手としてイチローともプレーしたが、2013年に巨人に入団。2015年にDeNAに移籍した。勝負強い打撃に加え、一塁守備の名手としてチームに欠かせない存在だ。

 優秀な打者に比べると、投手陣は見劣りする。最多勝はギジェルモ・モスコーソの17勝だ。しかし、救援投手では100マイル(約161キロ)超の速球で日本野球界を驚かせたマーク・クルーンがいる。2005年から3年間で、84セーブを挙げた。

 現在の監督、アレックス・ラミレスもDeNAでプレーし、2013年には外国人選手初の2000本安打を記録した。ラミレス監督は中継ぎ投手を重視しているが、今季のDeNAではエスコバー、パットンという外国人投手がいい働きをした。また新外国人のソトが本塁打王を獲得した。

 外国人選手の使い方がうまいDeNA、来季はどんな選手が活躍するだろうか。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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