CY賞2度を誇る右腕・クルーバーのトレード交渉が本格化

インディアンスが誇る先発三本柱のうち、カルロス・カラスコがインディアンスとの契約を延長した一方、コリー・クルーバーとトレバー・バウアーにはトレードの噂が絶えない。クルーバーとバウアーのどちらがトレードされるのかという点に注目が集まっているが、その議論も少しずつ終わりに近付いているようだ。MLB公式サイトのジョン・ポール・モロシによると、ドジャースを含む数球団とのクルーバーについてのトレード交渉が本格化しているという。

今季のクルーバーは33試合に先発して20勝7敗、防御率2.89、222奪三振の好成績をマーク。これでシーズン18勝以上は3年連続、直近5シーズンで4度目となり、今季もメジャーを代表する投手の1人として見事な活躍を見せた。クルーバーは来季年俸が1700万ドル、2020年は年俸1750万ドルの球団オプション、2021年は年俸1800万ドルの球団オプションとなっているが、インディアンスは年俸総額の削減と外野手の補強を目指しており、そのためにクルーバーやバウアーの放出が検討されているのだ。

クルーバー獲得を狙っているチームの1つとして報じられているのがドジャースだ。ドジャースは外野の選手層が厚く、チーム内最高の有望株と目されているアレックス・ベルドゥーゴが余剰戦力となっている。現在22歳のベルドゥーゴは今季メジャーでは37試合で打率.260、1本塁打、4打点、OPS.706に終わったものの、AAA級では91試合に出場して打率.329、10本塁打、OPS.863をマーク。「若さ」「安さ」「実力」を兼ね備えた外野手であり、インディアンスのチーム事情にピッタリの存在と言える。インディアンスとドジャースの間のトレード交渉は、クルーバーとベルドゥーゴを軸として進められていくというのが大方の予想である。

ただし、クルーバーのトレード交渉が本格化していることは必ずしもバウアー放出の可能性がなくなったことを意味するわけではない。ウィンター・ミーティングの数日間の間に事態が急変する可能性もあり、今後の動向に注目したい。

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