今夜、FIFAクラブワールドカップの準決勝でアジア王者の鹿島アントラーズが欧州王者レアル・マドリーと対戦する。
マドリーは「20世紀最高のクラブ」であり、現在、UEFAチャンピオンズリーグ3連覇中。今夏クリスティアーノ・ロナウドが移籍したとはいえ、120%の力を出さなければ勝利するのが難しい相手だ。
そこで今回は、そんなマドリーから過去にゴールを記録した日本人選手を特集してみよう。
小林 大悟
日時:2005年7月25日
試合情報:親善試合
試合結果:東京ヴェルディ1969 3-0 レアル・マドリー
2003年から3年連続で日本ツアーを敢行したレアル・マドリー。
当時「銀河系軍団」と呼ばれたチームの実力は異次元であり、2003、2004年と全勝を飾ったが、迎えた2005年、彼らは前年に大勝した東京ヴェルディに苦杯を舐めることとなる。
その試合で先制ゴールを奪ったのが、日本有数の技術者として知られる小林大悟だ。彼は開始わずか6分でゴールを記録し、マドリーから得点を決めた最初の日本人となった。
小林はその後ノルウェーやギリシャ、アメリカのMLSなどを渡り歩き、35歳になった今年は米独立リーグのラスベガス・ライツで32試合4得点という成績を残している。
山田 卓也
日時:2005年7月25日
試合情報:親善試合
試合結果:東京ヴェルディ1969 3-0 レアル・マドリー
小林大悟が先制ゴールを決めた試合で日本人2人目の得点者となったのは、ジーコ体制の日本代表で4試合に出場した山田卓也だ。
小林のゴールでマドリー相手からリードを奪ったヴェルディは26分にブラジル人のワシントンが追加点を決めると、後半開始直後、コーナーキックから山田が頭で合わせ3点目をマークした。
マドリーはこの試合に怪物ロナウド、ラウール、ジダン、ロベルト・カルロス、ベッカム、サムエルら豪華メンバーに加え、現在マドリーの指揮官を務めるソラーリ監督も先発で出場していた。
しかし試合はヴェルディに0-3で完敗し、日本のクラブに初めて黒星を喫している。
成岡 翔
日時:2005年7月27日
試合情報:親善試合
試合結果:ジュビロ磐田 1-3 レアル・マドリー
直前の東京ヴェルディ戦に敗れ日本勢に初の敗戦を喫したマドリー。
味の素スタジアムで行われた磐田との一戦ではラウール、怪物ロナウドが2ゴールを記録して連敗を免れ、3万4603人の観衆を沸かせた。
ただこの試合では23分、磐田の成岡翔が一時は同点となるゴールを決め、対マドリーでは日本人3人目の得点者となっている。
10代の頃は欧州名門クラブの練習に参加し期待を集めた成岡。プロではやや伸び悩んだが、磐田、福岡、新潟を経て、34歳となった今季はJ3の相模原でプレーした。
柴崎 岳
日時:2016年12月18日
試合情報:クラブワールドカップ2016 決勝
試合結果:レアル・マドリー 4-2 鹿島アントラーズ
こちらは記憶に新しいところであろう。2016年、日本開催のクラブワールドカップ決勝戦で柴崎岳が記録した2ゴールだ。
開催国王者として出場した鹿島は、オークランド・シティ、マメロディ・サンダウンズ、アトレティコ・ナシオナルと各大陸王者を次々と撃破。マドリーとの決勝では延長戦の末に敗れたものの、一時は柴崎の2ゴールで逆転に成功し「世界一」にあと一歩というところまで迫った。
柴崎が決めたのは親善試合とは違う公式戦でその価値は大きく、彼は大会後に海外移籍を実現させると、今夏のワールドカップでは出色のパフォーマンスを見せている。
一方で4人が決めたのは全て日本開催の試合でもある。今大会、中立地で行われる試合でマドリーからゴールを奪い、柴崎のように大きく羽ばたく選手は現れるだろうか。