金徳シヤリング、ガス溶断機を更新 旺盛な需要に対応、作業効率改善

 金徳シヤリング(本社・三条市、社長・安田英生氏)は11月下旬、本社工場にガス溶断機1基を更新した。旺盛な建築需要や免震、耐震装置等の部材、産業機械向けの受注に対応しつつ、作業効率の改善を図った。

 導入した設備はコータキ精機製のガス溶断機PC―5000CNC。最大加工板厚は200ミリメートル、最大切断幅は4500ミリメートル。定盤のレール幅は7メートル、長手方向36メートルあり、10尺幅(3048ミリメートル)の板が左右に2枚置ける。ガストーチには鋼製バンドが連動し、一筆書きだけでなく2本のトーチが左右同時に溶断し時間短縮を行うことも可能だ。長尺物の加工にも対応できる。

 36メートルの定盤の前後に17年導入した同型設備と合わせ2基のガス溶断機が配置されたレイアウト。基本的にオペレーターは中心部から2人で2基を操作する。加工時間が長い製品を切断する時は1人が機械2基を操作し、もう1人がCADデータの作成や切断後のグラインダーや片付けを行うことができ、作業効率が改善した。

 繁忙な建築、建設機械向け溶断加工で5基ある溶断機はフル稼働だ。近年鉄骨ファブリケーターが穴明け、ショットブラスト、開先加工を特約店に任せるケースが増加した。

 同社では近い将来ファイバーレーザの導入を視野に入れる。安田社長は「需要家がニーズに応じ、溶断加工設備を選択する時代に。選ばれる加工業者であるためにレーザは必須」と語る。

 月間加工量は350トン。レーザ導入後は450トンを目指す。

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